直流回路53【電験3種 理論】直並列回路でI₁からI₄を求める!平成24年度 A問題6 完全解説

電験3種 理論科目 直流回路・直並列回路 平成24年度 A問題6 直並列回路の4つの電流!I1からI4まで一気に求める

今回は平成24年度 理論科目 A問題6を解説します。R₁=20 Ω、R₂=10 Ω、R₃=40 Ω、R₄=30 Ωの直並列回路で、I₁=100 mAからR₄を流れるI₄を求めます。節点電圧とKCLで主解を導き、等価抵抗・電源電流・電力収支でも検算します。

節点を左からA・B・Cとすると、R₁とR₂はA-B間で並列、その合成抵抗とR₃が直列です。この上側枝全体とR₄枝がA-C間で並列になります。I₁からVAB、I₂、I₃、VBC、VACの順に求めます。

目次

平成24年度 理論科目 A問題6:問題文と選択肢

電気技術者試験センター公表の平成24年度公式問題PDF(理論・問6、PDF 9ページ、冊子表示-6-、管理記号T1-R009)と公式解答PDFを照合して進めます。下の問題文画像と回路図は、四つの抵抗値、三節点の接続、電源極性、I₁・I₄の矢印、選択肢とも公式内容と一致するため保持しています。

電験3種 理論科目 直流回路 平成24年度 A問題6 問題文
平成24年度 理論科目 A問題6 問題文

電験3種 理論科目 【直流回路・直並列回路】 平成24年度 A問題6

 図のように、抵抗を直並列に接続した回路がある。この回路において、I1=100〔mA〕のとき、I4〔mA〕の値として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(1)266 (2)400 (3)433 (4)467 (5)533〔mA〕

図 R₁=20Ω・R₂=10Ω(並列)+R₃=40Ω と R₄=30Ω(並列)の回路(問題図)
図 R₁=20Ω・R₂=10Ω(並列)+R₃=40Ω と R₄=30Ω(並列)の回路(問題図)

出題のポイント:節点を3つに分けて「どれとどれが並列か」を確定させる

直並列回路は節点に名前を付けるところから始めると、接続関係を読み違えません。本問は左からA・B・Cの3節点で、

区間構成並列関係
A–B間R₁=20 Ω と R₂=10 Ωこの2本が並列
B–C間R₃=40 Ω単独
A–C間上側枝〔(R₁∥R₂)+R₃〕 と R₄=30 Ωこの2つが並列

見落としやすいのが最後の行です。R₄はR₃だけと並列なのではなく、「R₁∥R₂とR₃を直列にした枝の全体」と並列になっています。だからR₄には \(V_{AC}\)(A–C間の電圧=電源電圧)が丸ごと加わります。

あとは既知の \(I_1\) から、電圧 → 電流 → 電圧 → 電流 と交互にたどっていくだけです。

節点AとBの間にR1 20オームとR2 10オームを並列接続し、BからCへR3 40オーム、AからCへ別枝のR4 30オームと右向きI4、外側に電圧源Eを示す出題のポイント図
R₁∥R₂はA-B間、〔(R₁∥R₂)+R₃〕枝とR₄枝はA-C間で並列です。

問題の解説:I₁から順にたどる

使う公式:オームの法則と電流則
$$V=RI,\qquad I_3=I_1+I_2\;(\text{節点B}),\qquad V_{AC}=V_{AB}+V_{BC}$$

並列部は電圧が共通・直列部は電流が共通。この2つを交互に使って進みます。

STEP1 A–B間の電圧からI₂を求める

$$V_{AB}=I_1R_1=0.100\times20=2\;[\mathrm{V}]$$
❶ R₁の電圧降下
I₁=100 mA=0.100 A
$$I_2=\frac{V_{AB}}{R_2}=\frac{2}{10}=0.200\;[\mathrm{A}]$$
❷ 並列なので同じ2 V
R₂=10 Ω

分流比での確認:\(I_1:I_2=R_2:R_1=10:20=1:2\)。確かに \(100:200\) になっています ✓

STEP2 節点Bで合流させ、A–C間の電圧を求める

$$I_3=I_1+I_2=0.100+0.200=0.300\;[\mathrm{A}]$$
❸ 電流則
R₃を流れる電流
$$V_{BC}=I_3R_3=0.300\times40=12\;[\mathrm{V}]$$
❹ R₃の電圧降下
$$V_{AC}=2+12=14\;[\mathrm{V}]$$
❺ 直列なので足す
これが電源電圧でもある
I1 100ミリアンペアとR1 20オームからVAB 2ボルト、R2電流I2 0.2アンペア、節点BのKCLからI3 0.3アンペア、R3電圧12ボルト、VAC 14ボルトを求めるポイント解説図
V₍AB₎=2 V、I₂=0.200 A、I₃=0.300 A、V₍BC₎=12 Vより、A-C間は14 Vです。

STEP3 R₄の電流を求める

R₄はA–C間に直接つながっているので、同じ14 Vが加わります。

$$I_4=\frac{V_{AC}}{R_4}=\frac{14}{30}=\frac{7}{15}\approx0.4667\;[\mathrm{A}]$$
❻ オームの法則
$$I_4=466.7\;[\mathrm{mA}]\approx467\;[\mathrm{mA}]$$
❼ mAへ換算
1000倍を忘れずに

等価抵抗での検算:\(R_1\parallel R_2=20/3\;\Omega\)、上側枝は \(20/3+40=140/3\;\Omega\)。これとR₄=30 Ωを並列にすると \(420/23\approx18.26\;\Omega\)。電源電流は \(14/(420/23)=23/30\approx0.767\;\mathrm{A}\) で、\(I_3+I_4=0.300+0.467=0.767\;\mathrm{A}\) と一致します ✓

答え\(I_4=\dfrac{7}{15}\;\mathrm{A}\approx467\;[\mathrm{mA}]\) → 選択肢(4)
R4 30オームに14ボルトが加わるためI4イコール14割る30アンペア、0.4667アンペア、約467ミリアンペア、正解4とし、等価抵抗420割る23オームとKCLで検算する問題の解説図
I₄=14/30 A=7/15 A≒467 mA。電源電流0.7667 Aとも整合するため正答は(4)です。

選択肢を逆にたどって検算する

各選択肢のI₄から \(V_{AC}=30I_4\) を求め、そこから逆算してI₁が100 mAに戻るかを確かめます。上側枝は \(V_{AC}=I_1R_1+3I_1R_3=140I_1\) の関係があります(\(I_2=2I_1\)、\(I_3=3I_1\) より)。

選択肢I₄ [mA]VAC=30I₄ [V]逆算した I₁ [mA]判定
(1)2667.9857.0×
(2)40012.0085.7×
(3)43312.9992.8×
(4)46714.01100.1
(5)53315.99114.2×

\(V_{AC}=140I_1\) という関係が使えると、逆算が一瞬で済みます。I₁が100 mAなら \(V_{AC}=14\;\mathrm{V}\)、R₄が30 Ωなので \(I_4=14/30\)。この2手だけで答えが出るので、慣れれば1分かかりません。

よくある誤り:300 mAを電源電流と思い込む

STEP2で求めた \(I_3=300\;\mathrm{mA}\) は、R₃を流れる電流であって電源電流ではありません。電源電流はこれにI₄を足した \(300+467=767\;\mathrm{mA}\) です。

なぜ間違えやすいかというと、\(I_1\) と \(I_2\) が合流して \(I_3\) になる場面が「全部が集まった」ように見えるからです。しかしR₄枝はそもそもA点で別れており、B点を通っていません。回路図で電流の道筋を指でなぞると、R₄枝が上側枝とは完全に別ルートだと分かります。

「どこまでが合流したのか」を節点ごとに確認する——直並列回路ではこれが最も基本的で、最も間違えやすいポイントです。

本番で使える時間短縮テクニック

⏱️ 本番での進め方
節点に名前を付ける(A・B・C)。どれとどれが並列かが確定する
電圧→電流→電圧→電流と交互にたどる。並列は電圧共通・直列は電流共通
③ 分流比 \(I_1:I_2=R_2:R_1\)(相手の抵抗が比になる)で検算する
mAとAの換算を最後に必ず確認。14/30 A は 0.467 A = 467 mA

直並列回路の出題履歴

同じ考え方を使う直流回路の問題です。あわせて解くと解法が定着します。

年度記事問われ方
平成24年度 A問題6本問(直流回路53)直並列回路でI₁からI₄を求める
平成26年度 A問題6直流回路46電流比の条件から並列抵抗R₂
平成28年度 A問題6直流回路40直並列(ラダー)回路の電流比
平成18年度 A問題6直流回路68分流の法則から未知抵抗R₁の式
令和4年度上期 A問題5直流回路24抵抗を並列追加したときのR₃の電流

💡 覚え方
節点A・B・Cで構造を確定\(V_{AB}\)→\(I_2\)→\(I_3\)→\(V_{BC}\)→\(V_{AC}\)→\(I_4\) と交互にたどる。R₄にはA–C間の全電圧14 Vが加わる。

⚠️ よくある間違い
300 mAはR₃の電流であって電源電流ではありません(電源電流は767 mA)。R₄はR₃単独ではなく上側枝の全体と並列です。最後のA→mAの換算も忘れずに。

まとめ

A-B間VAB=2 V、I2=200 mA
R₃電流I3=I1+I2=300 mA
A-C間電圧VAC=2+12=14 V
R₄電流I4=14/30 A=466.6… mA≒467 mA
正答(4)

▼あわせて解きたい関連問題
・分流・直並列の関連問題:【理論】平成26年度A問題6

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次