今回は令和4年度上期 理論科目 A問題14を解説します。電気計測の代表的な測定方法「偏位法」と「零位法」の違いに関する記述の空欄(ア)〜(ウ)を埋める問題です。
偏位法は指示計器のように指針の振れで測定量を読む方法、零位法は既知量を測定量に平衡させて読む精密測定法です。零位法の代表例がホイートストンブリッジであることを押さえましょう。
出題のポイント

令和4年度上期 理論科目 A問題14:問題文と選択肢
まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 理論科目 【電気及び電子計測】 令和4年度上期 A問題14
次の文章は、電気計測に関する記述である。
電気に関する物理量の測定に用いる方法には各種あるが、指示計器のように測定量を指針の振れの大きさに変えて、その指示から測定量を知る方法を(ア)法という。これに比較して精密な測定を行う場合に用いられている(イ)法は、測定量と同種類で大きさを調整できる既知量を別に用意し、既知量を測定量に平衡させて、そのときの既知量の大きさから測定量を知る方法である。(イ)法を用いた測定器の例としては、(ウ)がある。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
(ア) (イ) (ウ) (1) 偏位 零位 ホイートストンブリッジ (2) 間接 差動 誘導形電力量計 (3) 間接 零位 ホイートストンブリッジ (4) 偏位 差動 誘導形電力量計 (5) 偏位 零位 誘導形電力量計
ポイント解説:偏位法(指針の振れ)と零位法(平衡させる)
(ア)偏位法:指示計器のように、測定量を指針の振れの大きさに変え、その指示から測定量を読み取る方法。簡便だが計器の誤差がそのまま影響する。(イ)零位法:測定量と同種類の調整できる既知量を用意し、両者を平衡させて(検出器の指示を零にして)、そのときの既知量から測定量を求める精密測定法。
(ウ)零位法を用いた測定器の代表例がホイートストンブリッジ。検流計に電流が流れない平衡条件から未知抵抗を精密に求める。誘導形電力量計は偏位法(回転数で積算)なので(ウ)には当てはまらない。よって(ア)偏位・(イ)零位・(ウ)ホイートストンブリッジの組合せ、答えは(1)。
問題の解説
STEP1 (ア)偏位法
指針の振れの大きさから測定量を読む方法=偏位法。
STEP2 (イ)零位法
既知量を測定量に平衡させて読む精密測定法=零位法。
STEP3 (ウ)例
零位法の例=ホイートストンブリッジ。組合せは(1)。
答え:(1)
💡 覚え方
偏位法=指針の振れで読む(指示計器)。零位法=既知量を平衡させて読む精密法(例:ホイートストンブリッジ、電位差計)。誘導形電力量計は偏位法。
⚠️ よくある間違い
ホイートストンブリッジ=零位法。零位法は「平衡(検出器の指示が零)」がキーワード。誘導形電力量計や間接法・差動法を選ばない。
まとめ
| (ア)偏位法 | 指針の振れの大きさで読む |
| (イ)零位法 | 既知量を平衡させて読む精密測定 |
| (ウ) | ホイートストンブリッジ(零位法の例) |
| 答え | (1) |
▼あわせて解きたい関連問題
・内部抵抗の異なる2電流計の並列(電気及び電子計測11):【理論】令和4年度下期 B問題16

コメント