磁気・電磁力30【電験3種 理論】和動・差動接続の合成インダクタンスから自己・相互インダクタンスを求める!平成29年 A問題3 完全解説

磁気・電磁力30【電験3種 理論】和動・差動接続の合成インダクタンスから自己・相互インダクタンスを求める!平成29年 A問題3 完全解説

今回は平成29年度 理論科目 A問題3を解説します。環状鉄心の2つのコイル(自己インダクタンスはともにL)を図1・図2の2通りに接続したときの合成インダクタンス(1.2Hと2.0H)から、自己インダクタンスLと相互インダクタンスMを求める問題です。

2つのコイルを直列接続すると、合成インダクタンスは差動接続で2L−2M、和動接続で2L+2Mです。1.2H(差動)と2.0H(和動)を連立して、LとMを求めます。

出題のポイント

目次

平成29年度 理論科目 A問題3:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 理論科目 磁気・電磁力 平成29年度 A問題3 問題文
平成29年度 理論科目 A問題3 問題文

電験3種 理論科目 【電磁気(磁気・電磁力)】 平成29年度 A問題3

 環状鉄心に、コイル1及びコイル2が巻かれている。二つのコイルを図1のように接続したとき、端子A-B間の合成インダクタンスの値は1.2Hであった。次に、図2のように接続したとき、端子C-D間の合成インダクタンスの値は2.0Hであった。このことから、コイル1の自己インダクタンスLの値〔H〕、コイル1及びコイル2の相互インダクタンスMの値〔H〕の組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし、コイル1及びコイル2の自己インダクタンスはともにL〔H〕、その巻数をNとし、また、鉄心は等断面、等質であるとする。

コイル1の自己インダクタンスLの値〔H〕と、相互インダクタンスMの値〔H〕の組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

自己インダクタンスL相互インダクタンスM
(1)0.40.2
(2)0.80.2
(3)0.80.4
(4)1.60.2
(5)1.60.4
図1・図2 環状鉄心に巻いたコイル1・コイル2の2通りの接続(問題図)
図1・図2 環状鉄心に巻いたコイル1・コイル2の2通りの接続(問題図)

ポイント解説:直列は差動2L−2M・和動2L+2M、連立して解く

2つのコイル(自己インダクタンスともにL)を直列に接続すると、合成インダクタンスは差動接続で2L−2M、和動接続で2L+2Mになります。

図1(1.2H)と図2(2.0H)はそれぞれ差動・和動に対応します。値が小さい方が差動です。連立して解きます。

問題の解説

STEP1 2つの式を立てる

図1(差動、小さい方):2L−2M=1.2。図2(和動、大きい方):2L+2M=2.0。

STEP2 和からLを求める

2式を足すと、$$4L=1.2+2.0=3.2\;\Rightarrow\;L=0.8\;[\mathrm{H}]$$

STEP3 差からMを求める

2式を引くと、$$4M=2.0-1.2=0.8\;\Rightarrow\;M=0.2\;[\mathrm{H}]$$L=0.8、M=0.2なので(2)です。

答え:(2)(L=0.8H、M=0.2H)

💡 覚え方
直列2コイル:差動2L−2M、和動2L+2M。和と差を取ると4L・4Mが出てL・Mが求まる。小さい合成値が差動。

⚠️ よくある間違い
1.2Hと2.0Hのどちらが差動・和動かを取り違えないこと。合成が小さい方(1.2H)が差動(−2M)です。

まとめ

差動(図1)2L−2M=1.2
和動(図2)2L+2M=2.0
L(1.2+2.0)/4=0.8H
M/答(2.0−1.2)/4=0.2H、答(2)

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