静電界19【電験3種 理論】導体球間のクーロン力の比例定数と電荷分配後の力の釣合い!令和4年下期 B問題17 完全解説

静電界19【電験3種 理論】導体球間のクーロン力の比例定数と電荷分配後の力の釣合い!令和4年下期 B問題17 完全解説

今回は令和4年度下期 理論科目 B問題17を解説します。大きさの等しい2つの導体球A、Bについて、(a)クーロン力の比例定数を実測値から求め、(b)電荷を持たない導体球CをA・Bに順に接触させて電荷を分配した後、Cに働く力が釣り合う位置を求める計算問題です。

(a)はF=kqAqB/r2に代入します。(b)は同じ大きさの導体球を接触させると電荷が等分されることを使い、Cの電荷を順に求めてからA・Bから受ける力が等しくなる位置を解きます。

🔁 この問題は繰り返し出題されています
ほぼ同じ問題が 【理論】令和7年度上期B問題17 でも出題されています。出題パターンが固定なので、セットで解けば確実な得点源になります。
目次

令和4年度下期 理論科目 B問題17:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 理論科目 静電界 令和4年度下期 B問題17 問題文
令和4年度下期 理論科目 B問題17 問題文

電験3種 理論科目 【電磁気(静電界)】 令和4年度下期 B問題17

 大きさが等しい二つの導体球A、Bがある。両導体球に電荷が蓄えられている場合、両導体球の間に働く力は、導体球に蓄えられている電荷の積に比例し、導体球の中心間距離の2乗に反比例する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a)この場合の比例定数を求める目的で、導体球Aに+2×10-8C、導体球Bに+3×10-8Cの電荷を与えて、導体球の中心間距離で0.3m隔てて両導体球を置いたところ、両導体球間に6×10-5Nの反発力が働いた。この結果から求められる比例定数〔N・m2/C2〕として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし、導体球A、Bの初期電荷は零とする。また、両導体球の大きさは0.3mに比べて極めて小さいものとする。

(1)3×109 (2)6×109 (3)8×109 (4)9×109 (5)15×109

(b)上記(a)の導体球A、Bを、電荷を保持したままで0.3mの中心間距離を隔てて固定した。ここで、導体球A、Bと大きさが等しく電荷を持たない導体球Cを用意し、導体球Cをまず導体球Aに接触させ、次に導体球Bに接触させた。この導体球Cを導体球Aと導体球Bの間の直線上に置くとき、導体球Cが受ける力が釣り合う位置を導体球Aとの中心間距離で表したとき、その距離の値〔m〕として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(1)0.095 (2)0.105 (3)0.115 (4)0.124 (5)0.135

出題のポイント:接触のたびに電荷を等分

電荷ゼロの導体球CをAとBへ順に接触させ合計電荷を等分する過程を示す図
Aとの接触後はAとCが1×10⁻⁸ C、Bとの接触後はBとCが2×10⁻⁸ Cです。

同じ大きさの導体球を接触させると、2球の合計電荷が等分されます。CをA、次にBへ接触させる順序に沿って、各接触後の電荷をその都度書き換えることが重要です。

ポイント解説:クーロン定数と釣合い位置

クーロン定数の計算と導体球Cの力が釣り合うA寄りの位置を示す図
Bの電荷がAより大きいため、釣合い点はA側のx≒0.124 mにあります。

(a)はクーロンの法則F=k・qAqB/r2そのものです。実測の力・電荷・距離を代入すれば比例定数k(=クーロン定数)が求まります。

(b)のカギは同じ大きさの導体球を接触させると電荷が等分されることです。Cを順にA、Bへ接触させて各球の電荷を追跡し、Cが受ける2力が等しくなる位置を求めます。

問題の解説:電荷履歴を追ってxを求める

クーロン定数、接触後の電荷、力の釣合い位置を3段階で求める解説図
k=9.0×10⁹、x=0.3/(1+√2)≒0.124 mで、(a)(b)とも正答は(4)です。

STEP1 (a)クーロンの法則で比例定数kを求める

$$k=\frac{F r^2}{q_A q_B}=\frac{6\times10^{-5}\times(0.3)^2}{(2\times10^{-8})(3\times10^{-8})}=\frac{6\times10^{-5}\times0.09}{6\times10^{-16}}=9.0\times10^{9}$$

したがって(a)は(4) 9×109です。

STEP2 (b)導体球Cの電荷を追跡する

Cを導体球A(+2×10-8C)に接触させると、等分されて両球とも1×10-8C。次にCを導体球B(+3×10-8C)に接触させると、(1+3)×10-8/2=2×10-8Cずつ。

よってqA=1×10-8C、qB=2×10-8C、qC=2×10-8Cです。

STEP3 (b)力が釣り合う位置を求める

Cを距離x(Aから)に置くと、$$\frac{q_A}{x^2}=\frac{q_B}{(0.3-x)^2}\;\Rightarrow\;\frac{1}{x^2}=\frac{2}{(0.3-x)^2}$$

$$(0.3-x)^2=2x^2\;\Rightarrow\;x=\frac{0.3}{1+\sqrt2}\fallingdotseq 0.124\;[\mathrm{m}]$$

したがって(b)は(4) 0.124です。

答え:(a)-(4)、(b)-(4)

💡 覚え方
同じ大きさの導体球を接触させると電荷は等分。クーロン力の釣合いはq/x2が等しい位置で成立。

⚠️ よくある間違い
Cを接触させた後もA・Bの電荷が元のままと勘違いしないこと。接触のたびに等分されて変化します。

まとめ

(a)比例定数 k9×109 …(4)
Cの電荷(A接触後)1×10-8C
Cの電荷(B接触後)2×10-8C
(b)釣合い位置 x0.3/(1+√2)≒0.124m …(4)

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