電子回路26【電験3種 理論】演算増幅器の特徴と2段反転増幅回路の出力電圧・電圧利得を求める!平成27年度 B問題18 完全解説

電験3種 理論科目【電磁気(電子回路)】平成27年度 B問題18 (a)差動成分・大きい・ほぼ零・小さい・受けにくい→(1) (b)2段反転で×15、Vo=7.5V、Av=20log15≒24dB→(5)

今回は平成27年度 理論科目 B問題18(選択問題)を解説します。(a)演算増幅器(オペアンプ)の特徴に関する空欄補充、(b)2段の反転増幅回路の出力電圧Voと電圧利得Av[dB]を求める問題です。

オペアンプは差動成分を高利得で増幅し、入力インピーダンスが大きく(入力端子電流はほぼ零)、出力インピーダンスが小さい(負荷の影響を受けにくい)のが特徴です。反転増幅回路の増幅度は−Rf/Rinで、多段は各段の積になります。

出題のポイント

目次

平成27年度 理論科目 B問題18:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 理論科目 電子回路 平成27年度 B問題18 問題文
平成27年度 理論科目 B問題18 問題文

電験3種 理論科目 【電子理論(電子回路)】 平成27年度 B問題18

 演算増幅器(オペアンプ)について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) 演算増幅器は、その二つの入力端子に加えられた信号の(ア)を高い利得で増幅する回路である。演算増幅器の入力インピーダンスは極めて(イ)ため、入力端子電流は(ウ)とみなしてよい。一方、演算増幅器の出力インピーダンスは非常に(エ)ため、その出力端子電圧は負荷による影響を(オ)。さらに、演算増幅器は利得が非常に大きいため、抵抗などの部品を用いて負帰還をかけたときに安定した有限の電圧利得が得られる。

(b) 図の直流増幅回路に入力電圧0.5Vを加えたとき、出力電圧Vo[V]と電圧利得Av[dB]を求める。ただし、演算増幅器は理想的なものとし、log102=0.301、log103=0.477とする。

(a) 演算増幅器の特徴に関する記述の空欄(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)差動成分大きいほぼ零小さい受けにくい
(2)差動成分小さいほぼ零大きい受けやすい
(3)差動成分大きい極めて大きな値大きい受けやすい
(4)同相成分大きいほぼ零小さい受けやすい
(5)同相成分小さい極めて大きな値大きい受けにくい

(b) 図の直流増幅回路に入力電圧0.5Vを加えたときの出力電圧Vo[V]と電圧利得Av[dB]の組合せとして、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし、演算増幅器は理想的なものとし、log102=0.301、log103=0.477とする。

Vo[V]Av[dB]
(1)7.512
(2)−1512
(3)−7.524
(4)1524
(5)7.524
図 (b)の直流増幅回路:20kΩ・100kΩと30kΩ・90kΩの2段反転増幅回路に0.5Vを加える(問題図)
図 (b)の直流増幅回路:20kΩ・100kΩと30kΩ・90kΩの2段反転増幅回路に0.5Vを加える(問題図)

ポイント解説:(a)オペアンプは差動成分を高利得増幅、(b)反転2段で×15

(a) 演算増幅器は2つの入力端子の差(差動成分)を高利得で増幅する。入力インピーダンスは極めて大きいため入力端子電流はほぼ零とみなせ、出力インピーダンスは非常に小さいため出力端子電圧は負荷による影響を受けにくい。よって(ア)差動成分・(イ)大きい・(ウ)ほぼ零・(エ)小さい・(オ)受けにくいで(a)は(1)。

(b) 反転増幅回路の増幅度は−Rf/Rin。1段目は−100/20=−5、2段目は−90/30=−3で、全体の増幅度は(−5)×(−3)=+15。出力電圧 Vo=15×0.5=7.5V。電圧利得 Av=20log1015=20(log103+log105)=20(log103+1−log102)=20(0.477+1−0.301)=20×1.176≒23.5≒24dB。よってVo=7.5V、Av=24dBで(b)は(5)。

問題の解説

STEP1 (a)オペアンプの特徴

差動成分を高利得で増幅、入力Z大(入力電流ほぼ零)、出力Z小(負荷の影響受けにくい)→(ア)差動成分・(イ)大きい・(ウ)ほぼ零・(エ)小さい・(オ)受けにくい→(1)。

STEP2 (b)各段の増幅度

反転増幅−Rf/Rin。1段目−100/20=−5、2段目−90/30=−3。全体=(−5)×(−3)=+15。

STEP3 (b)VoとAv

Vo=15×0.5=7.5V。Av=20log15=20(0.477+1−0.301)=20×1.176≒24dB→(5)。

答え:(a)-(1),(b)-(5)

💡 覚え方
オペアンプ:差動成分を高利得増幅、入力Z大(入力電流≒0)、出力Z小(負荷影響小)。反転増幅度=−Rf/Rin、多段は積。dB=20log10(倍率)。log15=log3+1−log2=0.477+0.699=1.176。

⚠️ よくある間違い
(ア)は差動成分(同相成分ではない)。反転2段は符号も掛ける(負×負=正でVoは正)。Av[dB]は倍率15で計算(Vo/Vi=7.5/0.5=15、20log15≒24dB)。

まとめ

(a)差動成分・大・ほぼ零・小・受けにくい→(1)
1段目−100/20=−5
2段目−90/30=−3
全体(−5)×(−3)=+15
(b)Vo15×0.5=7.5V
(b)Av20log15≒24dB→(5)

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