今回は平成25年度 理論科目 A問題14を解説します。ディジタル計器に関する記述のうち、誤っているものを選ぶ問題です。
ディジタル計器は入力を増幅・A-D変換して数値表示します。増幅器を用いるため入力抵抗が高いのが特徴で、測定対象からほとんど電流を取らない点が誤り選択肢のポイントです。
出題のポイント

平成25年度 理論科目 A問題14:問題文と選択肢
まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 理論科目 【電気及び電子計測】 平成25年度 A問題14
ディジタル計器に関する記述として、誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
(1)ディジタル交流電圧計には、測定入力端子に加えられた交流電圧が、入力変換回路で直流電圧に変換され、次のA-D変換回路でディジタル信号に変換される方式のものがある。
(2)ディジタル計器では、測定量をディジタル信号で取り出せる特徴を生かし、コンピュータに接続して測定結果を入力できるものがある。
(3)ディジタルマルチメータは、スイッチを切り換えることで電圧・電流・抵抗などを測ることができる多機能測定器である。
(4)ディジタル周波数計には、測定対象の波形をパルス列に変換し、一定時間のパルス数を計数して周波数を表示する方式のものがある。
(5)ディジタル直流電圧計は、アナログ指示計器より入力抵抗が低いので、測定したい回路から計器に流れ込む電流は指示計器に比べて大きくなる。
ポイント解説:誤りは(5)、ディジタル直流電圧計は入力抵抗が高い
(5)が誤り。ディジタル直流電圧計は、入力段に増幅器(高入力インピーダンスのアンプ)を用いるため、アナログ指示計器(可動コイル形など)より入力抵抗が高い。したがって測定したい回路から計器に流れ込む電流は小さくなる(測定対象への影響が少ない)。「入力抵抗が低い→電流が大きくなる」は逆で誤り。よって答えは(5)。
他は正しい:(1)ディジタル交流電圧計は交流→直流変換(整流・実効値変換)してからA-D変換する方式がある。(2)測定値をディジタルで取り出しコンピュータへ入力できる。(3)ディジタルマルチメータはスイッチ切換で電圧・電流・抵抗を測る多機能計器。(4)ディジタル周波数計は波形をパルス列にして一定時間のパルス数を計数する。
問題の解説
STEP1 各記述の確認
(1)交流→直流→A-D、(2)PC接続、(3)マルチメータ多機能、(4)周波数計のパルス計数→いずれも正しい。
STEP2 (5)の検討
ディジタル直流電圧計は増幅器を使うため入力抵抗が高く、流れ込む電流は小さい。
STEP3 結論
「入力抵抗が低い→電流が大きい」は逆で誤り。答えは(5)。
答え:(5)
💡 覚え方
ディジタル直流電圧計は入力段に増幅器→入力抵抗が高い→測定対象からほとんど電流を取らない(測定影響が小さい)。マルチメータ=多機能、周波数計=パルス計数。
⚠️ よくある間違い
ディジタル電圧計は入力抵抗が「高い」(低いは誤り)。入力抵抗が高いほど計器に流れ込む電流は小さく、測定誤差が小さい。アナログ指示計器より高入力インピーダンス。
まとめ
| (5)誤り | ディジタル直流電圧計は入力抵抗が高い→流れ込む電流は小さい |
| (1) | 交流→直流→A-D変換(正) |
| (2) | PC接続で測定値入力(正) |
| (3) | マルチメータは多機能(正) |
| (4) | 周波数計はパルス計数(正) |
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