同期機11【電験3種 機械】同期インピーダンスから短絡比を求める!平成18年 A問題3 完全解説

kikai-h18-q3 アイキャッチ(同期機)

今回は平成18年度 機械科目 A問題3を解説します。テーマは同期インピーダンスから短絡比を求める計算で、【機械】令和3年度A問題6の%インピーダンスと短絡比を組み合わせた形です。

「短絡比=単位法同期インピーダンスの逆数」――この関係を使うのが最短です。

目次

問題文と選択肢

 定格出力5 MV・A,定格電圧6.6 kV,定格回転速度1 800 min-1の三相同期発電機がある。この発電機の同期インピーダンスが7.26 Ωのとき,短絡比の値として,正しいのは次のうちどれか。

(1) 0.14 (2) 0.83 (3) 1.0 (4) 1.2 (5) 1.5

出題のポイント:同期インピーダンスをΩからp.u.へ直して逆数をとる

同期インピーダンスを基準インピーダンスで割って単位法へ変換し短絡比を求める流れ
Ω値をp.u.へ変換し、その逆数を取ると短絡比になります。

短絡比はΩ表示の同期インピーダンスの直接の逆数ではなく、定格値を基準にしたp.u.同期インピーダンスの逆数です。線間電圧VLLと三相容量SからZbase=VLL²/Sを作り、Zs[p.u.]=Zs/Zbaseへ変換します。ここでkV²/MVAはΩになるため、6.6²/5=8.712 Ωと計算できます。定格回転速度はこの計算には使いません。

ポイント解説:基準インピーダンスで割ってから短絡比を求める

基準インピーダンス8.712オームと単位法同期インピーダンス0.833から短絡比1.20を求める図
Zbase=8.712 Ω、Zs=0.833 p.u.より、短絡比は1.20です。

単位法(p.u.)の同期インピーダンスと短絡比には次の関係があります。

$$Z_{s\,\mathrm{p.u.}}=\frac{S\,Z_s}{10V^2}\times\frac{1}{100},\qquad K=\frac{1}{Z_{s\,\mathrm{p.u.}}}$$

(\(S\):kV・A、\(V\):kV)。定格回転速度は短絡比の計算には使いません(ひっかけ)。

問題の解説:7.26 Ωを0.833 p.u.へ変換して短絡比1.20を得る

平成18年機械A問題3の短絡比1.20と正解4を示す図
K=1/0.833=1.20となるため、正解は(4)です。

STEP1 単位法の同期インピーダンスを求める

$$Z_{s\,\mathrm{p.u.}}=\frac{S\,Z_s}{10V^2}\times\frac{1}{100}=\frac{5\times10^3\times7.26}{10\times6.6^2}\times\frac{1}{100}\fallingdotseq0.833\ \mathrm{p.u.}$$

STEP2 逆数をとって短絡比を求める

$$K=\frac{1}{Z_{s\,\mathrm{p.u.}}}=\frac{1}{0.833}\fallingdotseq1.20$$

答え:(4)

💡 覚え方
短絡比=p.u.同期インピーダンスの逆数」。%Zは \(SZ/(10V^2)\)(S:kV・A、V:kV)で出す。回転速度・極数は短絡比に無関係=ダミー数値。

⚠️ よくある間違い
定格回転速度1 800 min⁻¹を計算に使おうとしないこと。短絡比は容量・電圧・同期インピーダンスだけで決まる。回転速度はひっかけの余分な条件。

まとめ

単位法インピーダンス\(Z_{s\,\mathrm{p.u.}}=SZ/(10V^2)/100=0.833\)
短絡比\(K=1/Z_{s\,\mathrm{p.u.}}=1.20\)
注意回転速度はダミー条件
答え(4)

▼あわせて解きたい関連問題
・%同期インピーダンスの計算:【機械】令和3年度A問題6
・短絡比→同期インピーダンス:【機械】平成25年度A問題6

📚 次に解くべき関連問題
【機械】平成19年度A問題5(同期機10)
【機械】令和4年度上期A問題5(同期機9)
【機械】平成27年度A問題4(同期機12)
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