電子回路28【電験3種 理論】交流小信号増幅回路(接地方式・帯域幅)の誤りを判定する!平成25年度 A問題13 完全解説

電験3種 理論科目【電磁気(電子回路)】平成25年度 A問題13 誤りは(5):帯域幅は中域から増幅度が3dB低下する周波数領域(6dBではない)

今回は平成25年度 理論科目 A問題13を解説します。バイポーラトランジスタを用いた交流小信号増幅回路(接地方式・バイアス方式・帯域幅)に関する5つの記述のうち、誤っているものを選ぶ問題です。

エミッタ接地は逆位相増幅、コレクタ接地(エミッタホロワ)は電圧増幅度≒1で高入力・低出力インピーダンス、ベース接地は電流増幅度≒1が特徴です。帯域幅は中域から増幅度が3dB低下する周波数範囲で定義される点がポイントです。

出題のポイント

目次

平成25年度 理論科目 A問題13:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 理論科目 電子回路 平成25年度 A問題13 問題文
平成25年度 理論科目 A問題13 問題文

電験3種 理論科目 【電子理論(電子回路)】 平成25年度 A問題13

 バイポーラトランジスタを用いた交流小信号増幅回路に関する記述として、誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(1)エミッタ接地増幅回路における電流帰還バイアス方式は、エミッタと接地との間に抵抗を挿入するので、自己バイアス方式に比べて温度変化に対する動作点の安定性がよい。
(2)エミッタ接地増幅回路では、出力交流電圧の位相は入力交流電圧の位相に対して逆位相となる。
(3)コレクタ接地増幅回路は、電圧増幅度がほぼ1で、入力インピーダンスが大きく、出力インピーダンスが小さい。エミッタホロワ増幅回路とも呼ばれる。
(4)ベース接地増幅回路は、電流増幅度がほぼ1である。
(5)CR結合増幅回路では、周波数の低い領域と高い領域とで信号増幅度が低下する。中域からの増幅度低下が6[dB]以内となる周波数領域をその回路の帯域幅という。

ポイント解説:誤りは(5)—帯域幅は中域から3dB低下する周波数範囲

増幅回路の帯域幅は、中域の増幅度から3dB(電力で1/2、電圧で1/√2)低下する下限周波数と上限周波数の間の範囲で定義される。(5)は「6dB以内」としているが、正しくは3dBなので誤り。よって答えは(5)。

他は正しい:(1)電流帰還バイアス方式(エミッタと接地の間に抵抗を挿入)はエミッタ抵抗による負帰還で、温度変化に対する動作点の安定性がよい。(2)エミッタ接地増幅回路は出力交流電圧が入力に対して逆位相(反転増幅)。(3)コレクタ接地増幅回路(エミッタホロワ)は電圧増幅度≒1で、入力インピーダンスが大きく出力インピーダンスが小さい。(4)ベース接地増幅回路は電流増幅度≒1(電圧増幅度は大きい)。

問題の解説

STEP1 (5)が誤りの理由

帯域幅は中域から増幅度が3dB低下する下限〜上限周波数の範囲。「6dB」は誤り。

STEP2 他の選択肢の確認

(1)電流帰還バイアスは動作点が安定、(2)エミッタ接地は逆位相、(3)コレクタ接地=エミッタホロワ(電圧増幅度≒1)、(4)ベース接地は電流増幅度≒1。いずれも正しい。

STEP3 結論

誤っているのは(5)

答え:(5)

💡 覚え方
帯域幅=中域から3dB低下する下限・上限周波数の間。エミッタ接地=逆位相、コレクタ接地(エミッタホロワ)=電圧増幅度≒1・入力Z大/出力Z小、ベース接地=電流増幅度≒1。電流帰還バイアスは動作点が安定。

⚠️ よくある間違い
帯域幅は中域から3dB低下(6dBではない)。エミッタ接地は逆位相、コレクタ接地は電圧増幅度≒1、ベース接地は電流増幅度≒1。3つの接地方式の特徴を混同しない。

まとめ

(5)誤り帯域幅は中域から3dB低下(6dBではない)
(1)電流帰還バイアスは動作点安定(正)
(2)エミッタ接地は逆位相(正)
(3)コレクタ接地=エミッタホロワ・電圧増幅度≒1(正)
(4)ベース接地は電流増幅度≒1(正)

▼あわせて解きたい関連問題
・演算増幅器の能動回路の出力電圧(電子回路27):【理論】平成26年度 A問題13

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