パワエレ34【電験3種 機械】昇降圧チョッパの定常動作に関する記述!令和3年 A問題11 完全解説

電験3種 機械科目【パワーエレクトロニクス】令和3年度 A問題11 昇降圧チョッパの定常動作

今回は令和3年度 機械科目 A問題11を解説します。スイッチQ・ダイオードD・リアクトルL・コンデンサCで構成された昇降圧チョッパの、通流率γによる定常動作に関する記述の誤りを見つける問題です。

昇降圧チョッパの出力電圧平均値は V0=γ/(1−γ)・E で表せます。γ<0.5のときはV0<E(降圧)、γ>0.5のときはV0>E(昇圧)となるので、問題文の「0.5より小さいときは昇圧、大きいときは降圧」は大小が逆で誤りです。

出題のポイント

目次

令和3年度 機械科目 A問題11:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 機械科目 パワーエレクトロニクス 令和3年度 A問題11 問題文
令和3年度 機械科目 A問題11 問題文

電験3種 機械科目 【パワーエレクトロニクス】 令和3年度 A問題11

 図は昇降圧チョッパを示している。スイッチQ,ダイオードD,リアクトルL,コンデンサCを用いて,図のような向きに定めた負荷抵抗Rの電圧v0を制御するためのものである。これらの回路で,直流電源Eの電圧は一定とする。また,回路の時定数は,スイッチQの動作周期に対して十分に大きいものとする。回路のスイッチQの通流率をγとした場合,回路の定常状態での動作に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(1)Qがオンのときは,電源Eからのエネルギーが Lに蓄えられる。
(2)Qがオフのときは,Lに蓄えられたエネルギーが負荷抵抗Rとコンデンサ Cに Dを通して放出される。
(3)出力電圧v0の平均値は,γが0.5より小さいときは昇圧チョッパ,0.5より大きいときは降圧チョッパとして動作する。
(4)出力電圧v0の平均値は,図のv0の向きを考慮すると正になる。
(5)Lの電圧vLの平均電圧は,Qのスイッチング一周期で0となる。

図 昇降圧チョッパ回路
図 昇降圧チョッパ回路

ポイント解説:昇降圧チョッパの定常動作

昇降圧チョッパの出力電圧平均値は \(V_0=\dfrac{\gamma}{1-\gamma}E\) で表せます。γ<0.5のときV0<E(降圧)、γ>0.5のときV0>E(昇圧)となります。

問題の解説

STEP1 各記述の正誤を確認する

(1)(2)はQのオン/オフ時のエネルギーの流れとして正しい記述。(4)(5)も回路の基本動作として正しい記述です。

STEP2 出力電圧の式からγと昇圧/降圧の関係を確認する

$$V_0=\frac{\gamma}{1-\gamma}E$$

γ=0.5でV0=E、γ<0.5でV0<E(降圧)、γ>0.5でV0>E(昇圧)となります。

STEP3 誤りの記述を特定する

問題文の(3)は「γが0.5より小さいときは昇圧,0.5より大きいときは降圧」としており、STEP2の結果と大小関係が逆のため誤りです。よって(3)が正解(誤っている記述)。

答え:(3)

💡 覚え方
昇降圧チョッパ:V0=γ/(1−γ)・E。γ<0.5で降圧、γ>0.5で昇圧((3)の記述は逆になっている)。

⚠️ よくある間違い
γと0.5の大小関係と昇圧/降圧の対応を逆にしない。

まとめ

V0の式γ/(1−γ)・E
γ<0.5降圧
γ>0.5昇圧
誤りの記述(3)(大小が逆)
答え(3)

▼あわせて解きたい関連問題
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