パワエレ48【電験3種 機械】太陽電池セルの簡易等価回路とV-I・V-P特性、MPPT制御!平成28年 A問題10 完全解説

電験3種 機械科目【パワーエレクトロニクス】平成28年度 A問題10 太陽電池セルの等価回路と出力特性

今回は平成28年度 機械科目 A問題10を解説します。太陽電池セルの簡易等価回路(電流源+ダイオード)と、出力電流・電圧特性、出力電力・電圧特性、MPPT制御に関する空欄補充問題です。

太陽電池セルはpn接合ダイオードで、光起電力効果によって光エネルギーを電気エネルギーに変換します。等価回路の電流はI=IL−I0{exp(qV/nkT)−1}で表され、V-I特性はある電圧まで平坦でその後急落する形、V-P特性は最適動作点をもつ山型になります。

目次

平成28年度 機械科目 A問題10:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 機械科目 パワーエレクトロニクス 平成28年度 A問題10 問題文
平成28年度 機械科目 A問題10 問題文

電験3種 機械科目 【パワーエレクトロニクス】 平成28年度 A問題10

 次の文章は,太陽光発電システムに関する記述である。図1は交流系統に連系された太陽光発電システムである。太陽電池アレイはインバータと系統連系用保護装置とが一体になった(ア)を介して交流系統に接続されている。

 太陽電池アレイは,複数の太陽電池セルを直列又は並列に接続して構成される太陽電池モジュールをさらに直並列に接続したものである。太陽電池セルはp形半導体とn形半導体とを接合したpn接合ダイオードであり,照射される太陽光エネルギーを(イ)によって電気エネルギーに変換する。

 また,太陽電池セルの簡易等価回路は電流源と非線形の電流・電圧特性をもつ一般的なダイオードを組み合わせて図2のように表される。太陽電池セルに負荷を接続し,セルに照射される太陽光の量を一定に保ったまま,負荷を変化させたときに得られる出力電流・出力電圧特性は図3の(ウ)のようになる。このとき負荷への出力電力・出力電圧特性は図4の(エ)のようになる。セルに照射される太陽光の量が変化すると,最大電力も,最大電力となるときの出力電圧も変化する。このため,(ア)には太陽電池アレイから常に最大の電力を取り出すような制御を行うものがある。この制御は(オ)制御と呼ばれている。

 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)パワーコンディショナ光起電力効果(b)(a)MPPT
(2)ガバナ光起電力効果(b)(b)PWM
(3)パワーコンディショナ光起電力効果(a)(b)MPPT
(4)ガバナ光導電効果(b)(a)PWM
(5)パワーコンディショナ光導電効果(a)(b)PWM
図1 太陽光発電システムの構成と図2〜図4 太陽電池セルの等価回路・出力特性
図1 太陽光発電システムの構成と図2〜図4 太陽電池セルの等価回路・出力特性
平成28年度 A問題10 選択肢の波形(グラフ)
選択肢(1)〜(5)

出題のポイント:光起電力効果と太陽電池の等価回路

p形層の正孔が上へn形層の電子が下へ分離される光起電力効果と電流源・ダイオード並列等価回路
p層が上、n層が下なら正孔はp側へ、電子はn側へ分離され、等価回路は電流源とダイオードの並列です。

太陽電池セルはpn接合へ光が入射すると電子と正孔が分離される光起電力効果で電力を生みます。簡易等価回路は光電流源 \(I_L\) とダイオードの並列回路で、出力電流は光電流からダイオード電流を差し引いたものです。一定日射ではV-I特性は平坦部から急減し、その折れ曲がり付近でV-P特性が最大となります。日射量が変われば最大電力点も動くためMPPTで追従します。

ポイント解説:V-Iの折れ曲がりとV-Pの最大点を対応させる

太陽電池のV-I特性bとV-P特性aの正しい形および対応する最大電力点を示したグラフ
V-I曲線の折れ曲がり付近がV-P曲線の最大電力点に対応し、MPPTがその点を追従します。

太陽電池セルはpn接合ダイオードで、光起電力効果によって光エネルギーを電気エネルギーに変換します。等価回路の電流は \(I=I_L-I_0\{\exp(qV/nkT)-1\}\) で表され、V-I特性はある電圧まで平坦でその後急落する形、V-P特性は最適動作点をもつ山型になります。

問題の解説:V-Iは(b)、V-Pは(a)、制御はMPPT

パワーコンディショナ、光起電力効果、V-I特性b、V-P特性a、MPPTの空欄と正解1を示した図
空欄はパワーコンディショナ、光起電力効果、(b)、(a)、MPPTとなり、正解は(1)です。

STEP1 (ア)インバータ+保護装置一体型の名称を確認する

インバータと系統連系用保護装置とが一体になった装置はパワーコンディショナです。

STEP2 (イ)光→電気の変換原理を確認する

pn接合に光が当たることで電位差が生じる現象は光起電力効果です(光導電効果は抵抗変化の現象で別物)。

STEP3 (ウ)(エ)(オ)V-I・V-P特性とMPPT制御を確認する

V-I特性はある電圧まで平坦のち急落する(b)、V-P特性は最適動作点をもつ山型の(a)。常に最大電力を取り出す制御はMPPT制御です。組合せは(1)です。

答え:(1)

💡 覚え方
太陽電池はpn接合+光起電力効果。V-I特性=(b)(平坦→急落)、V-P特性=(a)(山型)。MPPT=最大電力点追従。

⚠️ よくある間違い
光起電力効果(pn接合)と光導電効果(抵抗変化)を混同しない。

まとめ

(ア)パワーコンディショナ
(イ)光起電力効果
(ウ)(b)
(エ)(a)
(オ)MPPT
答え(1)

▼あわせて解きたい関連問題
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📚 次に解くべき関連問題
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【機械】令和7年度上期A問題8(パワエレ49)
【機械】平成19年度A問題10(パワエレ52)
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