同期機15【電験3種 機械】持続短絡電流の求め方!令和7年 A問題6 完全解説

kikai-r7kamiki-q6 アイキャッチ(同期機)

今回は令和7年度上期 機械科目 A問題6を解説します。三相短絡事故時に流れる持続短絡電流を、無負荷飽和曲線と三相短絡曲線の関係から求める問題です。

定格電流と界磁電流の比例関係を使えば、電卓一つで解ける典型問題です。

目次

問題文と選択肢

 定格出力7 500 kV・A,定格電圧(線間電圧)3 300 Vの星形結線三相同期発電機がある。また,定格電流に等しい持続短絡電流を流すのに必要な界磁電流は200 A,無負荷で定格電圧を発生するのに必要な界磁電流は240 Aであった。発電機の出力端で三相短絡事故が発生したときに発電機の巻線に流れる持続短絡電流の実効値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 1 100 (2) 1 600 (3) 1 900 (4) 2 700 (5) 3 400

出題のポイント:定格電流と界磁電流比で短絡電流を求める

同期発電機の短絡電流が界磁電流に比例する直線グラフと計算手順
短絡特性の比例関係を使う前に、三相定格電流を求めます。

同期発電機の短絡特性は、磁気飽和の影響が小さいため原点を通るほぼ直線となり、持続短絡電流は界磁電流に比例します。まず定格容量と線間電圧から定格電流を求め、定格電流に対応する200 Aと事故時の240 Aの比を掛けます。

ポイント解説:短絡特性の直線から比例式を立てる

定格容量7500キロボルトアンペアと線間電圧3.3キロボルトから定格電流を求め、界磁電流比を掛ける図
定格電流は約1 312 A、界磁電流比は240/200=1.2です。

三相短絡曲線は原点を通る直線なので、界磁電流と持続短絡電流(電機子電流)は比例します。無負荷飽和曲線から「定格電圧3 300 Vを発生させる界磁電流240 A」を、三相短絡曲線から「定格電流に等しい短絡電流を流す界磁電流200 A」を読み取り、比例計算で持続短絡電流を求めます。

$$I_n=\frac{P}{\sqrt{3}\,V}$$

問題の解説:定格電流を求めて界磁電流比を掛ける

令和7年上期機械A問題6で持続短絡電流1575アンペアを計算し選択肢1600アンペアを選ぶ図
計算値は約1 575 Aなので、最も近い(2) 1 600 Aが正解です。

STEP1 定格電流を求める

$$I_n=\frac{7\,500\times10^3}{\sqrt{3}\times3\,300}\fallingdotseq1\,312\ [\mathrm{A}]$$

STEP2 界磁電流の比例式を立てる

界磁電流200 Aで定格電流 \(I_n=1\,312\) Aに等しい短絡電流が流れます。求める持続短絡電流 \(I_s\) は、無負荷で定格電圧を出す界磁電流240 Aに対応するので、次の比例式が成り立ちます。

$$200:1\,312=240:I_s$$

STEP3 持続短絡電流を求める

$$I_s=\frac{240}{200}\times1\,312\fallingdotseq1\,574\ [\mathrm{A}]$$

選択肢で最も近いのは1 600 Aです。

答え:(2)

💡 覚え方
「三相短絡曲線は直線=短絡電流は界磁電流に比例」。定格電流を流す界磁 \(I_{f1}\)、無負荷で定格電圧を出す界磁 \(I_{f2}\) の比 \(I_{f2}/I_{f1}\) が短絡比。ここでは \(I_s=(I_{f2}/I_{f1})\times I_n\)。

⚠️ よくある間違い
240 Aと200 Aを逆に使わないこと。分母は「定格電流を流す界磁200 A」、分子は「短絡電流を発生させる(=無負荷で定格電圧を出す)界磁240 A」です。

まとめ

定格電流\(I_n=P/(\sqrt3 V)\fallingdotseq1\,312\,\mathrm{A}\)
比例式\(200:1\,312=240:I_s\)
持続短絡電流\(I_s=(240/200)\times1\,312\fallingdotseq1\,574\,\mathrm{A}\)
答え(2) 1 600 A

▼あわせて解きたい関連問題
・短絡比の計算:【機械】平成21年度A問題5
・短絡電流の界磁比例:【機械】令和6年度下期A問題6

📚 次に解くべき関連問題
【機械】平成18年度A問題3(同期機11)
【機械】平成19年度A問題5(同期機10)
【機械】平成20年度A問題5(同期機14)
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