今回は平成26年度 機械科目 A問題14を解説します。旧式の記号で描かれたフローチャートに従ってプログラムを実行したとき、印字されるA,Bの値を求める問題です。★情報32(令和5年度上期A問題14)と数値・ロジックが完全に同一で、フローチャートの描画記号のみが現代化された同型の反復出題です。
A←10,B←2の初期値からスタートし、「A+B→A」でAを更新した後にA>40かどうかを判定、40以下ならB←B²+1でBを更新してループを繰り返すという流れを、表形式で1周ずつ丁寧にトレースします。
ほぼ同じ問題が 【機械】令和5年度上期A問題14 でも出題されています。出題パターンが固定なので、セットで解けば確実な得点源になります。
平成26年度 機械科目 A問題14:問題文と選択肢
まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「平成26年度 第三種電気主任技術者試験」機械科目 A問題14
電験3種 機械科目 【情報】 平成26年度 A問題14
次のフローチャートに従って作成したプログラムを実行したとき,印字されるA,Bの値として,正しい組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
A B (1) 43 288 (2) 43 677 (3) 43 26 (4) 720 26 (5) 720 677

出題のポイント:B が急激に増えるので3周で終わる
この流れ図の特徴は、B が2乗で増えること——2 →5 →26 →677 と爆発的に大きくなるので、ループはすぐ終わる と予測できます。
| 周回 | A(更新後) | A>40 ? | B(更新後) |
| 開始 | 10 | — | 2 |
| 1周目 | 10+2=12 | NO(続行) | 22+1=5 |
| 2周目 | 12+5=17 | NO(続行) | 52+1=26 |
| 3周目 | 17+26=43 | ★YES(脱出) | 更新されない |
3周目でA=43——40 を超えたので、B の更新をせずに印字へ進みます。だからB は26 のまま です。



周回数を予測してから追う
いきなり表を作らずに、まず「何周くらいで終わるか」を見積もる——そうすれば表の行数が決まり、計算ミスにも気づきやすくなります。
| 周回 | B の値 | A の増分 | A の累計 |
| 1 | 2 | +2 | 12 |
| 2 | 5 | +5 | 17 |
| 3 | 26 | ★+26 | 43(脱出) |
| 4 | 677 | — | — |
B が26 になった時点で、次に足せば必ず40 を超える——だから3周で終わると分かります。4周目まで計算する必要はありません。
誤答の677 や720 は、4周目まで進めてしまった値——「どこで止まるか」を見誤った結果です。脱出条件を最初に確認する習慣をつけてください。
⚠️ よくある間違い
判定が「A>40」か「A≦40」か——不等号の向きと等号の有無を必ず確認してください。本問はA=43 で明確に超えているので影響しませんが、ちょうど40 になる問題なら答えが変わります。
また「YES がどちらへ進むか」も要注意——ループに戻るほうがYES とは限りません。矢印を指でたどって確認してください。
旧記号と新記号
本問は古い記号で描かれた流れ図です。現在のJIS記号とは見た目が少し違う——ただし意味は同じなので、心配は要りません。
| 処理 | 記号の形 | 本問での例 |
| 開始・終了 | 角の丸い長方形 | START、END |
| 代入・計算 | 長方形 | A+B→A |
| 判断 | ひし形 | A>40 ? |
| 印字 | 平行四辺形など | A、B を印字 |
古い表記では「A+B→A」のように矢印を右向きに書くことがあります——「A←A+B」と同じ意味です。右辺を計算して左(矢印の先)へ入れる——向きが違うだけだと理解してください。
矢印の向きに惑わされないこと——「どちらに代入するのか」を読み取るのが大切です。「→A」なら A に入る、「A←」なら A に入る——どちらも同じになります。
⏱️ 本番での進め方
① B は2乗で増える。2→5→26→677。すぐ終わると予測。
② A:10→12→17→43。3周目で40 を超える。
③★脱出する周ではB が更新されない。B=26。
④ 判定の向きと矢印の行き先を必ず確認する。
💡 覚え方
「増え方を見て周回数を予測してから表を作る」——B が2乗なら3〜4周で終わる。そして「脱出時は判定の後ろを通らない」——B=26 であって677 ではありません。
本問は令和5年度上期 A問題14と数値・ロジックが完全に同一です(情報:フローチャートのトレース)。記号が現代化されただけ——9年ぶりの再出題でした。

流れ図を書く側の視点
読むだけでなく、書く側から見ると理解が深まります。ループには3つの要素が必ずあります。
| 要素 | 本問での例 | 欠けると |
| 初期化 | A←10、B←2 | 値が定まらない |
| 更新 | A←A+B、B←B2+1 | 変化しない |
| 終了条件 | ★A>40 | 無限ループになる |
終了条件が最も重要——これがないと永遠に回り続けます。「更新によって、いつか終了条件を満たすか」を確かめるのが、プログラムを書くときの基本的な検証です。
本問ではA が単調に増えるので、必ずいつか40 を超えます——だから無限ループにはなりません。B が2乗で増えるので、なおさら速く終わるのです。
同じ問題が9年後に再出題された
本問と令和5年度上期の問題は、数値もロジックも完全に同一です。違うのは流れ図の記号だけ——そこに時代の変化が表れています。
| 平成26年度(本問) | 令和5年度上期 | |
| 記号 | 旧式の表記 | 現代的なJIS記号 |
| 代入の書き方 | A+B→A | A←A+B |
| 数値 | 同一 | 同一 |
| 正解 | (3) | (3) |
選択肢の並びまで同じで、答えの番号も同じ——珍しいケースです。多くの再出題では番号が変えられるのですが、本問は例外になります。
とはいえ、番号で覚えるのは危険——次の再出題で並びが変わる可能性は十分あります。「A=43、B=26」という値で覚えてください。
トレース表を書く習慣
この種の問題で最も確実なのは、表を書くこと——3〜4行の小さな表で十分です。
頭の中で追うと、必ずどこかで取り違えます——とくに「B の更新が判定の後ろにある」という構造は、表にしないと見落としやすいのです。
試験時間のなかで30秒余分にかかっても、確実に取れるほうがよい——計算問題より配点効率のよい設問だからです。
まとめ
| 初期値 | A=10,B=2 |
| 1周目 | A=12,B=5 |
| 2周目 | A=17,B=26 |
| 3周目(脱出) | A=43 |
| 答え | (3) A=43,B=26 |
▼あわせて解きたい関連問題
・フローチャート(JIS記号)のループ処理をトレース:【機械】令和5年度上期A問題14
・配列を使った単純交換法のアルゴリズム:【機械】平成29年度B問題18

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