電気事業法25【電験3種 法規】工事計画の届出は1万V以上!6600Vはすべて対象外 平成25年度 A問題2 完全解説

電験3種 法規科目 電気事業法 平成25年度 A問題2 工事計画の届出は1万V以上!6600Vは不要

今回は平成25年度 法規科目 A問題2工事計画の事前届出の対象を選ぶ問題です。5つの工事のうち、届出が要るのはどれか——実務でも頻繁に判断する論点です。

ふるいは電圧1万V。需要設備の工事計画届出は受電電圧1万V(10kV)以上が大前提で、6600Vの工事はすべて対象外。残った22000Vの2つを、機器ごとの基準で切り分ければ答えが出ます。

目次

答えは(4):22000Vの受電用遮断器の取替

この問題は、2つのふるいを順にかけるだけで解けます——まず受電電圧、次に機器ごとの基準です。

内容判定
★(1)★★6600V・最大電力2000kWの需要設備を設置★対象外(電圧)
★(2)★★6600Vの受電用遮断器を取替★対象外(電圧)
★(3)★★6600Vの遮断器の遮断電流を25%変更★対象外(電圧)
★(4)★★22000Vの受電用遮断器を取替★★対象=答え
★(5)★★22000Vの5000kV・A変圧器を同容量で取替★対象外(容量)

(1)は最大電力2000kWと大きく見えますが、受電電圧が6600Vです——数字の大きさに惑わされないことが大切です。

平成25年度 法規科目 A問題2:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成25年度 A問題2 問題文
平成25年度 法規科目 A問題2 問題文

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「平成25年度 第三種電気主任技術者試験」法規科目 A問題2

電験3種 法規科目 【電気事業法】 平成25年度 A問題2

 「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づき、事業用電気工作物の設置又は変更の工事の計画には経済産業大臣に事前届出を要するものがある。次の工事を計画するとき、事前届出の対象となるものを(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(1) 受電電圧6600Vで最大電力2000kWの需要設備を設置する工事

(2) 受電電圧6600Vの既設需要設備に使用している受電用遮断器を新しい遮断器に取り替える工事

(3) 受電電圧6600Vの既設需要設備に使用している受電用遮断器の遮断電流を25%変更する工事

(4) 受電電圧22000Vの既設需要設備に使用している受電用遮断器を新しい遮断器に取り替える工事

(5) 受電電圧22000Vの既設需要設備に使用している容量5000kV·Aの変圧器を同容量の新しい変圧器に取り替える工事

答え事前届出の対象となるのは(4)——22000Vの需要設備における受電用遮断器の取替。

第1のふるい——受電電圧1万V

需要設備の工事計画届出は、受電電圧1万V以上が入口条件です——これを満たさなければ、何をしても届出は要りません

6600Vの設備は、どんなに大きくても対象外です——本問では5つのうち3つがこれで消えます

まず電圧を見る、というだけで問題の6割が片付きます——ここを最初にやるかどうかで、かかる時間が変わります

第2のふるい——機器ごとの基準

機器届出対象となる基準
★遮断器★★受電電圧1万V以上の設置・取替
★変圧器★★容量1万kV・A以上
★遮断器の変更★★遮断電流を20%以上変更する場合

(5)は22000Vで電圧要件は満たしますが、変圧器は5000kV・A——1万kV・Aに届かないので対象外です。

しかも同容量への取替なので、設備能力の変更もありません——二重の意味で対象外になります。

(4)の遮断器は、電圧要件さえ満たせば取替でも届出が要ります——系統事故時に電路を切り離す、最重要の保護機器だからです。

なぜ遮断器だけ扱いが重いのか

遮断器は、短絡事故のときに大電流を切る機器です——ここが働かないと、事故が系統全体へ広がります

いわゆる波及事故は、この保護が効かなかったときに起こります——一軒の設備が、地域全体を停電させるのです。

だから遮断器は、取り替えるだけでも計画を届け出させます——重要度に応じて基準が決まっていると理解しましょう。

届出であって認可ではない

工事計画
★手続★★届出(認可ではない)
★いつ★★工事の開始の30日前まで
★誰に★★経済産業大臣

出せば工事にかかれます——許可を待つ必要はありません

ただし大臣は、内容に問題があれば変更や中止を命じることができます——ここでも「まず届け出させて、必要なら後から介入する」形です。

工事計画のあとには使用前検査がある

段階すること
★①工事の前★★工事計画の届出
★②工事のあと★★使用前自主検査
★③使用の前★★保安規程の届出・主任技術者の選任

届出をした工事は、完成後に使用前自主検査を行います——計画どおり・技術基準どおりにできているかを確かめるのです。

工事計画と使用前検査は、対になった制度です——片方が出たら、もう片方も思い出しましょう

6600V受電の事業場には何が要るか

手続6600V受電の場合
★工事計画の届出★不要(1万V未満)
★保安規程の届出★★必要
★主任技術者の選任★★必要(外部委託承認も可)
★使用前自主検査★不要(届出対象外なので)

高圧受電の事業場は、工事計画の届出は要りません——それでも保安規程と主任技術者は必要です。

手続ごとに、必要になる規模の線引きが違います——ここを混ぜないことが法規の得点源になります。

変更の工事も対象になる

工事計画の届出は、新しく設置する工事だけが対象ではありません——既設設備の変更工事も含まれます

本問の(4)がまさにそれで、既にある遮断器の取替です——取替でも届出が要るのがポイントでした。

遮断電流を20%以上変える工事も対象になります——保護の性能が変わるからです。(3)の25%は基準を超えていますが、受電電圧が6600Vなので入口で落ちます。

数字を一覧にして覚える

対象基準値
★需要設備の受電電圧★★1万V以上
★変圧器の容量★★1万kV・A以上
★遮断器の遮断電流の変更★★20%以上
★届出の時期★★工事開始の30日前まで

この4つの数字を覚えれば、この分野の問題はほぼ解けます——1万が2つ並ぶのが覚えどころです。

単位が違うことに注意しましょう——電圧はV、容量はkV・Aです。

⏱️ 本番での進め方
最初に受電電圧だけを見る——1万V未満は全部落とす。
② 残った肢を機器ごとの基準で切る。変圧器は1万kV・A以上。
最大電力(kW)は判断材料にならない——需要設備は受電電圧で切る。
④ 遮断器は取替でも対象。ここが本問の決め手。

この型の問題は順番が命

5つの肢を上から順に検討すると、時間がかかります——まず全部の受電電圧だけを拾うのが正解です。

本問なら、6600Vが3つ・22000Vが2つとすぐ分かります——この時点で2択になっています。

残り2つを機器の基準で切れば終わりです——判断は実質2回だけで済みます。

工事計画の届出は、実務でもよく判断する場面です——改修のたびに、届出が要るかどうかを確かめます

数字を覚えておけば、その場で判断できます

迷ったら「受電電圧1万V以上か」に戻る——需要設備の工事計画は、そこがすべての入口です。

出題履歴——数値を問う形で繰り返される

年度問われ方
★平成19年度 問2★★工事計画の事前届出
★平成25年度 問2★★どれが対象かを選ぶ(本問)
★令和1年度 問2★★使用前自主検査

この分野は数値がそのまま問われます——1万V・1万kV・A・20%・30日前を確実に覚えましょう。

平成20年度 A問題4(保安規程の手続)と合わせると、工事の前・使用の前にそれぞれ何をするかが整理できます。

💡 覚え方
工事計画の事前届出(法48条)=需要設備は受電電圧1万V以上が入口。遮断器は1万V以上の設置・取替が対象、変圧器は容量1万kV・A以上が対象、遮断器の遮断電流は20%以上の変更で対象。工事開始の30日前までに届出。6600V設備の工事は原則すべて対象外。

⚠️ よくある間違い
最大電力(kW)の大きさで判断しない——需要設備は受電電圧で切る。22000Vでも変圧器は容量1万kV・A未満なら対象外。工事計画は届出であって認可ではない

まとめ

(1)対象外(6600V)
(2)対象外(6600V)
(3)対象外(6600V)
(4)対象(22000Vの受電用遮断器の取替)
(5)対象外(変圧器5000kV·A<1万kV·A)
答え(4)

▼あわせて解きたい関連問題
・使用前自主検査(電気事業法14):【法規】令和1年度 A問題2
・工事計画の事前届出(電気事業法39):【法規】平成19年度 A問題2

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