電技省令51【電験3種 法規】配線は電圧に応じ・接続不良で感電火災・特別高圧の移動電線は禁止 平成18年度 A問題5 完全解説

電験3種 法規科目 電技省令 平成18年度 A問題5 配線は電圧に見合ったものを!接続不良は火災の元

今回は平成18年度 法規科目 A問題5配線の感電又は火災の防止の空欄補充問題です。配線・移動電線・特別高圧という電気使用場所の基本規定がまとめて確認できます。

4語を押さえます。判断基準は電圧、移動電線の危険原因は接続不良、原則禁止なのは特別高圧の移動電線、そして人が触れて危険なのは充電部分です。

目次

平成18年度 法規科目 A問題5:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成18年度 A問題5 問題文
平成18年度 法規科目 A問題5 問題文

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「平成18年度 第三種電気主任技術者試験」法規科目 A問題5

電験3種 法規科目 【電技省令】 平成18年度 A問題5

 次の文章は、「電気設備技術基準」における配線の感電又は火災の防止に関する記述である。

 a. 配線は、施設場所の状況及び(ア)に応じ、感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。

 b. 移動電線を電気機械器具と接続する場合は、(イ)による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。

 c. (ウ)の移動電線は、施設してはならない。ただし、充電部分に人が触れた場合に人体に危害を及ぼすおそれがなく、かつ、電気機械器具に附属する移動電線を屋内に施設する場合は、この限りでない。

 d. 上記cのただし書における「(エ)に人が触れた場合に人体に危害を及ぼすおそれがなく」とは、電気集じん応用装置に附属するものについての規定である。

 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

(注)平成18年度は公式問題PDFが公表されていないため、条文と過去問データに基づいて問題文を再構成しています。

(ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)環境漏電高圧又は特別高圧露出部分
(2)電流漏電特別高圧充電部分
(3)電圧接続不良特別高圧充電部分
(4)電圧漏電高圧又は特別高圧充電部分
(5)環境接続不良特別高圧露出部分
答え(ア)電圧・(イ)接続不良・(ウ)特別高圧・(エ)充電部分 = (3)

答えは(3):電圧・接続不良・特別高圧・充電部分

電気設備に関する技術基準を定める省令 第56条・第57条ほか

a 配線は、施設場所の状況及び電圧に応じ、感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。/b 移動電線を電気機械器具と接続する場合は、接続不良による感電又は火災のおそれがないように施設する。/c 特別高圧の移動電線は、施設してはならない。ただし、充電部分に人が触れた場合に人体に危害を及ぼすおそれがなく、かつ、電気機械器具に附属する移動電線を屋内に施設する場合は、この限りでない。

電気使用場所の基本規定が、まとめて確認できます。

(ア)は「電圧」——電技第57条でも同じ「施設場所の状況及び電圧」が使われます

(イ)は「接続不良」・(ウ)は「特別高圧」・(エ)は「充電部分」です。

★「充電部分」と「露出部分」

意味使われ方
★充電部分★★電気が通っている部分★★法令用語
★露出部分★★外に出ている部分★★形状を表す語

危険なのは「電気が通っている」ことです——外に出ているかどうかは、危険の本質ではありません

だから条文は「充電部分」を使います——「露出部分」はダミーです。

「充電部が露出しないように施設する」という言い回しもあります——2語を組み合わせて使うのです。

★「高圧又は特別高圧」ではない

電圧移動電線の施設
★低圧★★できる
★高圧★★できる(過電流遮断器・ボルト締め等が条件)
★特別高圧★原則できない

高圧の移動電線は、条件付きで認められています——だから「高圧又は特別高圧」では広すぎます

禁止されているのは特別高圧だけ——ここを正確に押さえましょう

★「接続不良」が危険原因

移動電線は引っ張られ、曲げられ、踏まれます——接続部が最も傷みやすいのです。

接触抵抗が増えれば発熱し、感電や火災につながります——「漏電」は絶縁が破れた結果で、接続部の話ではありません。

条文が場所を特定して危険原因を挙げているのは、それだけ事故が多いからです。

電気使用場所の規定の全体像

内容
★第56条★★配線の感電又は火災の防止
★第57条★★配線の使用電線
★第58条★★低圧の電路の絶縁性能
★第59条★★電気使用機械器具の危険の防止
★第60条★★非常用予備電源の施設

電技の後半には、電気使用場所の規定がまとまっています——需要家側の設備を扱う部分です。

主任技術者が直接関わるのは、この範囲です——実務との距離が近い条文群です。

「施設場所の状況及び電圧に応じ」

条文の言葉ダミー語違い
電圧★★電圧★環境・電流★★危険の大きさは電圧で決まる
接続不良★★接続不良★漏電★★接続部で起こる典型的な不具合
特別高圧★★特別高圧★高圧又は特別高圧★★高圧は条件付きで可

この言い回しは、電技のあちこちに出てきます——第56条でも第57条でも同じです。

どこに施設するか(湿気・粉じん・可燃物)と、何ボルトか——この2つで必要な性能が決まります

電気集じん応用装置の例外

d)は、c)のただし書きが電気集じん応用装置についての規定だと説明しています

数万Vの直流を使いますが、電流はごくわずかです——だから触れても危険が小さいのです。

特別高圧の移動電線が認められる、唯一の例外です。

施設場所の状況とは

状況求められること
★湿気の多い場所★★防湿・防水の措置
★粉じんの多い場所★★粉じんが侵入しない構造
★可燃性ガスのある場所★★防爆構造
★展開した場所★★点検できるので工事方法の幅が広い

同じ電圧でも、場所によって必要な性能が変わります——だから「施設場所の状況及び電圧」と2つ並べるのです。

解釈第156条以下に、場所ごとの工事方法が定められています

配線と電線路の違い

配線電線路
★場所★★電気使用場所の中★★施設の間
★条文★★電技56条以下★★電技20条以下

需要家の中が配線、外が電線路です——境目は引込口になります。

条文の位置も分かれているので、どちらの話か意識しましょう

電気使用機械器具の規定

第59条は、電気使用機械器具の危険の防止を定めています——充電部が露出しないことなどです。

配線(第56・57条)と機械器具(第59条)で条文が分かれています——線と機器で規制が違うのです。

電気使用場所の規定は、この分担で組み立てられています

感電と火災という2つの危害

危害原因防ぎ方
★感電★★絶縁不良・充電部の露出★★絶縁・接地・防護
★火災★★短絡・過熱・接続不良★★過電流遮断器・適切な接続

電技の条文は、この2つの危害を繰り返し挙げます——電気設備が人に及ぼす害の代表だからです。

「感電又は火災のおそれがないように」は決まり文句です。

電気使用場所の条文は、需要家側の設備を扱います——主任技術者の守備範囲そのものです。

移動電線が原則禁止なのは特別高圧だけ

c)の条文は「特別高圧の移動電線は、施設してはならない」です——高圧は含まれていません

高圧の移動電線は、過電流遮断器とボルト締め接続を条件に認められます——クレーンなどで実際に使われているのです。

「高圧又は特別高圧」と広げてしまうと、実務と合わなくなります——条文の範囲を正確に読むことが大切です。

電技第3章の全体像

対象条文
★配線★★第56条・第57条
★電路の絶縁★★第58条
★機械器具★★第59条
★非常用予備電源★★第60条

電気使用場所の規定は、この4つで構成されています——線・絶縁・機器・電源という並びです。

どれも法規で出題実績があります——まとめて押さえておきましょう

⏱️ 本番での進め方
① (ア)は「電圧」——環境・電流はダミー。
② (イ)は「接続不良」。漏電は別の現象。
③ (ウ)は「特別高圧」だけ——高圧は条件付きで可。
④ (エ)は「充電部分」——露出部分は形状を表す語。

出題履歴——電気使用場所の基本

年度問われ方
★平成18年度 問5★★配線の感電・火災の防止(本問)
★平成25年度 問3★★配線の使用電線
★令和7年度下期 問8★★4条文の横断

平成25年度 A問題3は、同じ「施設場所の状況及び電圧」が使われる第57条の問題です。2条は対になっています

平成28年度 A問題4の移動電線と合わせて読むと、移動電線の規定が一通りそろいます

💡 覚え方
電技56条=配線は施設場所の状況及び電圧に応じ、感電又は火災のおそれがないように施設。移動電線の接続は接続不良による感電又は火災を防ぐ。特別高圧の移動電線は原則禁止(電気集じん応用装置附属を屋内に施設する場合を除く)。

⚠️ よくある間違い
「環境」「電流」ではなく電圧「漏電」ではなく接続不良。禁止されるのは「高圧又は特別高圧」ではなく特別高圧だけ。「露出部分」ではなく充電部分

まとめ

(ア)電圧
(イ)接続不良
(ウ)特別高圧
(エ)充電部分
高圧の移動電線条件付きで施設可
答え(3)

▼あわせて解きたい関連問題
・移動電線の施設(電技省令7):【法規】令和6年度下期 A問題8
・配線の使用電線(電技省令15):【法規】令和5年度上期 A問題8

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次