架空送電32【電験3種 電力】配電線で最多は誘導雷!サージ性と短時間交流の分類まで 平成23年度 A問題7 完全解説

電験3種 電力科目【架空送電】平成23年度 A問題7 (ア)誘導雷・(イ)開閉・(ウ)一線地絡・(エ)サージ性・(オ)短時間交流=(1)

今回は平成23年度 電力科目 A問題7、送配電線路の過電圧の空欄補充問題です。外部・内部の分類(架空送電8)に加えて、波形による「サージ性/短時間交流」の分類まで踏み込む、過電圧問題の完成形です。

2つの軸で整理:原因の軸=外部(直撃雷・誘導雷・逆フラッシオーバ)/内部(開閉・一線地絡・フェランチ)。波形の軸サージ性(急峻な波形:雷サージ・開閉サージ)/短時間交流(商用周波数のまま上昇:一線地絡・フェランチ)。配電線路で最も多いのは誘導雷です。

出題のポイント

目次

平成23年度 電力科目 A問題7:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 電力科目 架空送電 平成23年度 A問題7 問題文
平成23年度 電力科目 A問題7 問題文

電験3種 電力科目 【架空送電】 平成23年度 A問題7

 次の文章は、送配電線路での過電圧に関する記述である。

 送配電系統の運転中には、様々な原因で、公称電圧ごとに定められている最高電圧を超える異常電圧が現れる。このような異常電圧は過電圧と呼ばれる。過電圧は、その発生原因により、外部過電圧と内部過電圧に大別される。

 外部過電圧は主に自然雷に起因し、直撃雷、誘導雷、逆フラッシオーバに伴う過電圧などがある。このうち一般の配電線路で発生頻度が最も多いのは(ア)に伴う過電圧である。

 内部過電圧の代表的なものとしては、遮断器や断路器の動作に伴って発生する(イ)過電圧や、(ウ)時の健全相に現れる過電圧、さらにはフェランチ現象による過電圧などがある。

 また、過電圧の波形的特徴から、外部過電圧や、内部過電圧のうちの(イ)過電圧は(エ)過電圧、(ウ)やフェランチ現象に伴うものなどは(オ)過電圧と分類されることもある。

 上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)誘導雷開 閉一線地絡サージ性短時間交流
(2)直撃雷アーク間欠地絡一線地絡サージ性短時間交流
(3)直撃雷開 閉三相短絡短時間交流サージ性
(4)誘導雷アーク間欠地絡混 触短時間交流サージ性
(5)逆フラッシオーバ開 閉混 触短時間交流サージ性

ポイント解説:配電で最多は誘導雷、波形はサージ性と短時間交流の2分類

(ア)誘導雷:配電線路は低い位置に張られ直撃雷は比較的少ないが、近傍への落雷による誘導雷は頻度が最も多い(架空送電22の(2)で出た「直撃でなくても」のパターン)。送電線では直撃雷・逆フラッシオーバが主役だが、配電では誘導雷——設備によって主役が変わる。

(イ)開閉・(ウ)一線地絡:内部過電圧の代表は、遮断器・断路器の動作に伴う開閉過電圧と、一線地絡時に健全相に現れる過電圧(非接地系では√3倍——変電39)、そしてフェランチ現象。

(エ)サージ性・(オ)短時間交流:波形で分類すると、雷サージ(外部)と開閉サージは急峻な波形のサージ性過電圧。一方、一線地絡時の健全相電圧上昇やフェランチ現象は商用周波数のまま電圧が上がる短時間交流過電圧。よって(1)。

問題の解説

STEP1 (ア)配電の主役

配電線路で頻度最多=誘導雷(直撃は少ない)。

STEP2 (イ)(ウ)内部過電圧の顔ぶれ

開閉過電圧・一線地絡時の健全相電圧上昇・フェランチ。

STEP3 (エ)(オ)波形で分類

雷・開閉=サージ性/一線地絡・フェランチ=短時間交流→(1)。

答え:(1)

💡 覚え方
過電圧の2軸整理:原因軸=外部(雷)/内部(開閉・地絡・フェランチ)波形軸=サージ性(雷・開閉=急峻)/短時間交流(地絡・フェランチ=商用周波)配電線路の雷害は誘導雷が最多

⚠️ よくある間違い
配電の最多を直撃雷としない——低い配電線には誘導雷が圧倒的。サージ性と短時間交流を逆にしない——「開閉はスイッチのパチッ=サージ」「地絡・フェランチは50/60Hzのままじわっと=短時間交流」。

まとめ

(ア)誘導雷(配電線路で頻度最多)
(イ)開閉過電圧(遮断器・断路器の動作)
(ウ)一線地絡(健全相の電圧上昇)
(エ)サージ性(雷・開閉=急峻な波形)
(オ)短時間交流(地絡・フェランチ=商用周波)
答え(1)

▼あわせて解きたい関連問題
・過電圧の特徴・誤り選択(架空送電22):【電力】平成30年度 A問題10
・絶縁協調の考え方(架空送電8):【電力】令和6年度上期 A問題9

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