直流機14【電験3種 機械】始動抵抗の調整とは?平成30年度 A問題1 完全解説

直流機14【電験3種 機械】始動抵抗の調整とは?平成30年度 A問題1 完全解説

電験3種の機械科目で頻出の直流電動機の始動抵抗。本記事では、平成30年度 A問題1で問われた、電機子電流を保つための始動抵抗 R₁・R₂ を求める計算問題を解説します。

カギは電機子回路の式 \( V=E+I_a(R_a+R) \)始動時は E=0、抵抗を調整する瞬間は速度一定なので E は不変、という2点を使い分けます。

目次

平成30年度 機械科目 A問題1:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

直流機14【電験3種 機械】始動抵抗の調整とは?平成30年度 A問題1 完全解説 問題文
平成30年度 機械科目 A問題1 問題文

電験3種 機械科目 【直流機】 平成30年度 A問題1

界磁磁束を一定に保った直流電動機において、0.5 [Ω] の抵抗値をもつ電機子巻線と直列に始動抵抗(可変抵抗)が接続されている。この電動機を内部抵抗が無視できる電圧 200 [V] の直流電源に接続した。静止状態で電源に接続した直後の電機子電流は 100 [A] であった。この電動機の始動後、徐々に回転速度が上昇し、電機子電流が 50 [A] まで減少した。トルクも半分に減少したので、電機子電流を 100 [A] に増やすため、直列可変抵抗の抵抗値を R₁ [Ω] から R₂ [Ω] に変化させた。R₁ 及び R₂ の値の組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
ただし、ブラシによる電圧降下、始動抵抗を調整する間の速度変化、電機子反作用及びインダクタンスの影響は無視できるものとする。

R₁ [Ω]R₂ [Ω]
(1)2.01.0
(2)4.02.0
(3)1.51.0
(4)1.50.5
(5)3.51.5

出題のポイント:Eが変わる場面と変わらない場面

始動直後の逆起電力0と抵抗切換え時の逆起電力一定を分けて始動抵抗を求める出題のポイント
始動でR₁、50 A時にE、E一定のままR₂の順に求めます。

始動直後は回転していないため逆起電力Eが0で、200 Vと100 Aから始動抵抗R₁を求めます。回転速度が上昇して電流が50 Aになった時点ではEが発生しており、電圧式からEを計算します。抵抗切換え中の速度変化を無視する条件により、そのEを一定として電流を100 Aへ戻すR₂を求めます。

ポイント解説:始動時と抵抗切換え時を分ける

始動抵抗R1と50アンペア時の逆起電力100ボルトを求めR2へつなぐ計算
E=0は始動直後だけで、抵抗切換え時はE=100 Vを維持します。

始動の瞬間は \( E=0 \) なので、始動電流から R₁ が求まります。回転が上がって電機子電流が 50 A に減った時点で逆起電力 E が求まり、その E は抵抗を変えても(速度一定なので)変わりません。E 一定のまま電流を 100 A に戻す抵抗が R₂ です。

問題の解説:R₁=1.5 Ω、R₂=0.5 Ω

始動抵抗R1を1.5オーム、R2を0.5オームと計算し正解4を示す問題解説
R₁=1.5 Ω、R₂=0.5 Ωとなり、正解は(4)です。

まとめ:始動抵抗の調整

項目
始動抵抗 R₁(始動 Iₐ=100A)1.5 Ω
Iₐ=50A 時の逆起電力 E100 V
始動抵抗 R₂(Iₐを100Aへ)0.5 Ω(答(4))

始動抵抗の切換を扱う【機械】平成24年度A問題2や、逆起電力と回転数の【機械】令和5年度下期A問題2もあわせて確認しておきましょう。

📚 次に解くべき関連問題
【機械】令和元年度A問題1(直流機13)
【機械】令和6年度下期A問題2(直流機15)
【機械】平成28年度A問題1(直流機19)
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