事故報告の対象となる電圧と、速報・詳報の期限を確認する穴埋め問題です。まず事故を2種類に分けると、数値と例外を整理できます。
問題文と選択肢|【電験3種】令和8年度上期 法規 問2

問題文
問2 次の文章は,「電気関係報告規則」に基づく,自家用電気工作物(注)を設置する者が当該自家用電気工作物の事故が発生したときに行う報告に関する記述である。
a) 電圧(ア)V 以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したときは,報告をしなければならない。
b)一般送配電事業,配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧(イ)V 以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故のときは,報告をしなければならない。
c)上記
a)又は
b)に係る報告は,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に,事故の発生を知った時から24 時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して30 日以内に報告書を提出して行わなければならない。ただし,
b)の事故の原因が(ウ)であるものについては,報告書の提出を要しない。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(注)を設置する者が当該自家用電気工作物の事故が発生したときに行う報告に関する記述である。a) 電圧 (ア) V 以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したときは,報告をしなければならない。b)一般送配電事業,配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧 (イ) V 以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故のときは,報告をしなければならない。c)上記a)又はb)に係る報告は,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に,事故の発生を知った時から24 時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して30 日以内に報告書を提出して行わなければならない。ただし,b)の事故の原因が (ウ) であるものについては,報告書の提出を要しない。上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。(注)本問においては,当該自家用電気工作物は,鉄道営業法,軌道法又は鉄道事業法が適用され又は準用される自家用電気工作物であって,発電所,蓄電所,変電所又は送電線路(電気鉄道の専用敷地内に設置されるものを除く。)に属するもの(変電所の直流き電側設備又は交流き電側設備を除く。)以外のもの,原子力発電工作物及び小規模事業用電気工作物を含まないものとする。
出典:電気技術者試験センター・公式問題PDF/公式解答PDF
解答・解説
解答
(3)|(ア)10 000 V (イ)3 000 V (ウ)自然現象
空欄を埋めた問題文
問2 次の文章は,「電気関係報告規則」に基づく,自家用電気工作物(注)を設置する者が当該自家用電気工作物の事故が発生したときに行う報告に関する記述である。
a) 電圧(ア)10 000V 以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したときは,報告をしなければならない。
b)一般送配電事業,配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧(イ)3 000V 以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故のときは,報告をしなければならない。
c)上記
a)又は
b)に係る報告は,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に,事故の発生を知った時から24 時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して30 日以内に報告書を提出して行わなければならない。ただし,
b)の事故の原因が(ウ)自然現象であるものについては,報告書の提出を要しない。
根拠:電気関係報告規則・第3条/経済産業省・電気事故報告。法令基準日:令和8年4月1日。
- STEP1破損事故と波及事故の電圧条件を分ける需要設備10,000 V以上/波及事故3,000 V以上
- STEP2速報と詳報の期限を確認する知った時から24時間/知った日から30日
- STEP3自然現象の例外が詳報だけに適用されると確認する本問bの自然現象による事故:速報は必要

STEP1|破損事故と波及事故の電圧条件を分ける
文章aは、需要設備の主要電気工作物そのものが壊れた事故です。この事故の電圧条件は10,000 V以上なので、(ア)には10 000が入ります。
文章bは、自家用設備の破損や操作の問題が原因となり、電力系統側にも供給支障が及んだ事故です。これを波及事故と呼び、ここで問われる電圧条件は3,000 V以上です。したがって(イ)は3 000となります。
同じ「破損」が登場しても、供給支障が電力系統側に及んだかどうかで、確認する条件が異なります。

STEP2|速報と詳報の期限を確認する
事故報告は、速やかに状況を知らせる速報と、報告書を提出する詳報の2段階です。
報告の期限
速報:知った時から24時間以内、可能な限り速やかに
詳報:知った日から起算して30日以内
「24時間以内」は、24時間まで待ってよいという意味ではありません。速報は可能な限り速やかに行います。また、期限の起点は事故の発生そのものではなく、問題文のとおり事故の発生を知った時・日です。

STEP3|自然現象の例外が詳報だけに適用されると確認する
本問bの事故について、原因が自然現象であれば、報告書の提出を要しません。(ウ)は自然現象です。
ただし、不要になるのは報告書の提出です。速報まで不要になるわけではありません。「自然現象なら全ての事故の報告が不要」と広げず、文章bに対する例外として読みます。
以上より、10 000・3 000・自然現象の組合せである(3)が正答です。
最後に、3つだけ確認
需要設備の主要電気工作物の破損事故は10,000 V以上。
波及事故の電圧条件は3,000 V以上。
本問bの自然現象による事故は、速報が必要で、報告書の提出は不要。

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