電気施設管理-計算26【電験3種 法規】1線地絡電流Ig=2√3πfV(C1+C2)!ZCT検出86mA=(a)(4)(b)(2) 平成28年度 B問題13 完全解説

電験3種 法規科目 電気施設管理 平成28年度 B問題13 ZCT検出86mAが再出題!式を確実に使う

今回は平成28年度 法規科目 B問題13中性点非接地方式の1線地絡電流の式零相変流器(ZCT)で検出される電流を求める問題です。実はこの問題、令和5年度下期 B問題11とまったく同一——数値まで完全に同じ再出題です。

押さえる式はIg=3ωCE=2√3πfV(C₁+C₂)。構外事故(もらい事故)でZCTが検出するのは需要設備側C₂に流れる分=Ig×C₂/(C₁+C₂)=2√3πfV·C₂です。

出題のポイント

目次

平成28年度 法規科目 B問題13:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成28年度 B問題13 問題文
平成28年度 法規科目 B問題13 問題文

電験3種 法規科目 【電気施設管理】 平成28年度 B問題13

 図は、線間電圧V[V]、周波数f[Hz]の中性点非接地方式の三相3線式高圧配電線路及びある需要設備の高圧地絡保護システムを簡易に示した単線図である。次の(a)及び(b)に答えよ。

(図は上の画像を参照してください。本問は令和5年度下期 B問題11と同一問題。(b)はV=6600V、f=60Hz、C₁=2.3μF、C₂=0.02μF。)

図は、線間電圧V[V]、周波数f[Hz]の中性点非接地方式の三相3線式高圧配電線路及びある需要設備の高圧地絡保護システムを簡易に示した単線図である。高圧配電線路一相の全対地静電容量をC₁[F]、需要設備一相の全対地静電容量をC₂[F]とするとき、次の(a)及び(b)に答えよ。ただし、図示されていない負荷、線路定数及び配電用変電所の制限抵抗は無視するものとする。

(a) 図の配電線路において、遮断器が「入」の状態で地絡事故点に一線完全地絡事故が発生し地絡電流Ig[A]が流れた。このときIgの大きさを表す式として、正しいものを次の(1)〜(5)から一つ選べ。ただし、間欠アークによる影響等は無視するものとし、この地絡事故によって遮断器は遮断しないものとする。

(1) (2/√3)Vπf√(C₁²+C₂²) (2) 2√3Vπf√(C₁²+C₂²) (3) (2/√3)Vπf(C₁+C₂) (4) 2√3Vπf(C₁+C₂) (5) 2√3Vπf√(C₁C₂)

(b) 小問(a)の地絡電流Igは高圧配電線路側と需要設備側に分流し、需要設備側に分流した電流は零相変流器を通過して検出される。地絡電流IgがC₁とC₂の比によって分流するものとしたとき、Igのうち需要設備の零相変流器で検出される電流の値[mA]として、最も近いものを次の(1)〜(5)から一つ選べ。ただし、V=6600V、f=60Hz、C₁=2.3μF、C₂=0.02μFとする。

(1)54 (2)86 (3)124 (4)152 (5)256 mA

平成28年度 B問題13 高圧地絡保護システムの単線図
平成28年度 B問題13 高圧地絡保護システムの単線図

ポイント解説:Ig=3ωCE、検出はC₂の分だけ

(a) 1線地絡電流の式:中性点非接地方式の1線完全地絡電流はIg=3ωCE(C=一相の全対地静電容量、E=相電圧)。C=C₁+C₂、E=V/√3、ω=2πfを代入すると
 Ig=3×2πf×(C₁+C₂)×V/√3=2√3·πfV(C₁+C₂)(6/√3=2√3)。
ルートの中に入れる(1)(2)(5)や係数2/√3の(3)は誤り。よって(a)は(4)

(b) 分流とZCT検出:地絡電流Igは配電線路側C₁と需要設備側C₂に静電容量の比で分流します。ZCTが検出するのはC₂側の分:
 I検出=Ig×C₂/(C₁+C₂)=2√3πfV·C₂
きれいにC₂だけの式になります。

(b) 数値計算
 I検出=2√3×π×60×6600×0.02×10⁻⁶≒0.0862[A]=86[mA]
よって(b)は(2)。需要設備の対地静電容量C₂が大きい(構内ケーブルが長い)ほど構外事故でも検出電流が増え、不必要動作(もらい事故)しやすくなるので、地絡方向継電器(DGR)で防ぎます。

問題の解説

STEP1 (a)

Ig=3ωCE=3×2πf×(C₁+C₂)×V/√3=2√3πfV(C₁+C₂) →(4)

STEP2 (b)分流

検出=Ig×C₂/(C₁+C₂)=2√3πfV·C₂

STEP3 (b)数値

2√3×π×60×6600×0.02e-6≒0.0862A=86mA →(2)

答え:(a)-(4),(b)-(2)

💡 覚え方
中性点非接地の1線地絡電流Ig=3ωCE=2√3πfV(C₁+C₂)(6/√3=2√3)。ZCT検出=需要設備側C₂の分=2√3πfV·C₂C₂が大きいと不必要動作(もらい事故)→地絡方向継電器(DGR)で防止。本問(H28問13)=R05下問11と完全同一——超頻出。

⚠️ よくある間違い
式はルートなし・(C₁+C₂)((1)(2)(5)のルートは誤り)、係数は2√3(=6/√3)。(b)の検出電流はC₂だけの式に簡約される。単位μF→F(×10⁻⁶)。

まとめ

(a)式Ig=2√3πfV(C₁+C₂) →(4)
(b)検出Ig×C₂/(C₁+C₂)=2√3πfV·C₂
代入2√3×π×60×6600×0.02e-6
(b)値≒0.0862A=86mA →(2)
同一問題R05下問11
もらい事故対策地絡方向継電器(DGR)

▼あわせて解きたい関連問題
・同一問題(電気施設管理-計算9):【法規】令和5年度下期 B問題11
・1線地絡電流と地絡保護協調(電気施設管理16):【法規】平成23年度 B問題13

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