直流機19【電験3種 機械】分巻電動機の端子電圧と回転速度とは?平成28年度 A問題1 完全解説

直流機19【電験3種 機械】分巻電動機の端子電圧と回転速度とは?平成28年度 A問題1 完全解説

電験3種の機械科目で頻出の直流分巻電動機の速度特性。本記事では、平成28年度 A問題1で問われた、端子電圧を変えたときの回転速度を求める計算問題を解説します。

カギは \( V=E+I_aR_a \)\( E\propto n \)。界磁電流を同じに調整するので磁束は一定、定トルク負荷なので電機子電流も一定です。

目次

平成28年度 機械科目 A問題1:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

直流機19【電験3種 機械】分巻電動機の端子電圧と回転速度とは?平成28年度 A問題1 完全解説 問題文
平成28年度 機械科目 A問題1 問題文

電験3種 機械科目 【直流機】 平成28年度 A問題1

電機子巻線抵抗が 0.2 [Ω] である直流分巻電動機がある。界磁抵抗器で界磁電流を調整でき、定トルク負荷が接続されている(要求トルクは回転速度によらない一定値)。負荷を接続した状態で端子電圧を 100 [V] として運転したところ、回転速度は 1500 [min⁻¹]、電機子電流は 50 [A] であった。この状態から、端子電圧を 115 [V] に変化させ、界磁電流を端子電圧が 100 [V] のときと同じ値に調整したところ、回転速度が変化し最終的にある値で一定となった。この電動機の最終的な回転速度の値 [min⁻¹] として、最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
ただし、電機子電流の最終的な値は端子電圧が 100 [V] のときと同じである。また、電機子反作用及びブラシによる電圧降下は無視できるものとする。

(1) 1290  (2) 1700  (3) 1730  (4) 1750  (5) 1950

出題のポイント:磁束・電機子電流一定ならEとnが比例

磁束と電機子電流が一定の分巻電動機で端子電圧から逆起電力と回転速度を求める出題のポイント
速度は端子電圧そのものではなく、磁束一定なら逆起電力Eに比例します。

界磁電流を同じ値に調整するため磁束φは一定です。また定トルク負荷でT=kφIₐが一定なので、電機子電流Iₐも50 Aで一定となります。したがって端子電圧を変えたときは、電機子抵抗降下IₐRₐを引いて逆起電力Eを求め、E=kφnから回転速度を比較します。端子電圧の比を直接使わないことが重要です。

ポイント解説:端子電圧から抵抗降下を引きEの比を使う

100ボルト時と115ボルト時の逆起電力90ボルトと105ボルトを比較するポイント解説
両状態でIₐRₐ=10 Vを引き、E₁=90 V、E₂=105 Vを求めます。

磁束一定・電機子電流一定(50 A)なので、端子電圧を上げると \( E=V-I_aR_a \) が大きくなります。\( E\propto n \) なので、\( n_2=n_1\dfrac{E_2}{E_1} \) で最終回転速度が求まります。

問題の解説:最終回転速度は1750 min⁻¹

逆起電力の比から分巻電動機の最終回転速度1750毎分を求める問題解説
1500×105/90=1750 min⁻¹となり、正解は(4)です。

まとめ:分巻電動機の回転速度

項目
E₁(100V)90 V
E₂(115V)105 V
最終回転速度 n₂1750 min⁻¹(答(4))

他励電動機の回転速度を扱う【機械】平成21年度A問題2や、発電機・電動機運転の【機械】平成26年度A問題2もあわせて確認しておきましょう。

📚 次に解くべき関連問題
【機械】平成20年度A問題2(直流機20)
【機械】令和3年度A問題2(直流機21)
【機械】令和7年度上期A問題1(直流機25)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次