電気施設管理18【電験3種 法規】電力損失は力率の2乗に反比例!電圧降下・力率改善・需要率=(4) 平成21年度 A問題9 完全解説

電験3種 法規科目 電気施設管理 平成21年度 A問題9 力率が悪いと損失が増える!2乗で効いてくる

今回は平成21年度 法規科目 A問題9工場等における電気設備の運用管理に関する空欄補充問題です。省エネ・電力損失抑制の実務知識が問われる、電気管理者にとって基本のテーマです。

ポイントは3つ。①適正電圧のための電圧降下の検討②並列コンデンサによる力率改善(電力損失は力率の2乗に反比例)③稼働台数・負荷配分による需要率の管理

出題のポイント

目次

平成21年度 法規科目 A問題9:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成21年度 A問題9 問題文
平成21年度 法規科目 A問題9 問題文

電験3種 法規科目 【電気施設管理】 平成21年度 A問題9

 次の文章は、工場等における電気設備の運用管理に関する記述である。上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)及び(ウ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

電気機器は適正な電圧で使用することにより、効率的な運用を図ることができる。このため電気管理者にとって、(ア)の検討を行うことは重要である。また、電力損失の抑制対策として、次のように幾つかの例が挙げられる。

① 電気機器と並列にコンデンサ設備を設置し、(イ)をすることにより電力損失の低減を図る。

② 変圧器は、適正な(ウ)を維持するように、機器の稼働台数の調整及び負荷の適正配分を行う。

(ア)(イ)(ウ)
(1)短絡保護協調力率改善需要率
(2)電圧降下電圧維持負荷率
(3)地絡保護協調力率改善不等率
(4)電圧降下力率改善需要率
(5)短絡保護協調電圧維持需要率

ポイント解説:電圧・力率・需要率で効率運用

(ア)電圧降下:電気機器は適正な電圧で使うほど効率よく運用できます。末端まで適正電圧を保つには、電線やケーブルでどれだけ電圧が下がるか——電圧降下の検討が欠かせません。だから電気管理者にとって重要なのは電圧降下の検討。「短絡保護協調」「地絡保護協調」は電圧・効率の話ではありません。

(イ)力率改善:電気機器と並列に進相コンデンサを設置すると、遅れ無効電流を打ち消して力率が改善します。電力損失は力率の2乗に反比例(P損=I²R、Iは力率に反比例)するので、力率を上げれば損失が大きく減ります。並列コンデンサの目的は力率改善(電圧維持ではありません)。

(ウ)需要率需要率=最大需要電力/設備容量機器の稼働台数の調整や負荷の適正配分は、まさに設備容量に対する需要(稼働)の割合=需要率を適正に保つ管理です。変圧器を過負荷にも軽負荷にもせず効率よく使う狙い。よって(ア)電圧降下・(イ)力率改善・(ウ)需要率で(4)

問題の解説

STEP1 (ア)

適正電圧のため → 電圧降下の検討が重要

STEP2 (イ)

並列コンデンサ → 力率改善(損失は力率の2乗に反比例)

STEP3 (ウ)

稼働台数調整・負荷配分 → 需要率の管理 →(4)

答え:(4)

💡 覚え方
工場の運用管理=①電圧降下の検討(適正電圧で効率運用)、②並列コンデンサで力率改善(電力損失は力率の2乗に反比例)、③需要率の管理(=最大需要/設備容量、稼働台数調整・負荷配分)。需要率=最大需要電力/設備容量負荷率=平均電力/最大電力不等率=各最大需要の和/合成最大需要(≧1)

⚠️ よくある間違い
(イ)は力率改善(並列コンデンサの目的、電圧維持ではない)。(ウ)は需要率(稼働台数=設備容量に関わる、負荷率・不等率と区別)。(ア)は電圧降下(保護協調ではない)。

まとめ

(ア)電圧降下(の検討)
(イ)力率改善(並列コンデンサ)
(ウ)需要率(最大需要/設備容量)
損失と力率電力損失は力率の2乗に反比例
答え(4)

▼あわせて解きたい関連問題
・電力の需給(電気施設管理10):【法規】令和1年度 A問題10
・需要率・不等率・負荷率(電気施設管理21):【法規】平成18年度 A問題10

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