電気事業法28【電験3種 法規】PCB絶縁油は取り外したら再施設不可!公害防止の3記述 平成24年度 A問題3 完全解説

電験3種 法規科目【電気事業法】平成24年度 A問題3 a適切・b適切・c不適切=(2)

今回は平成24年度 法規科目 A問題3電気設備に係る公害等の防止の正誤判定問題です。電気事業法の目的規定から、大気汚染防止法との関係、PCB規制まで幅広く問われます。

決め手はc のPCB。ポリ塩化ビフェニル(PCB)含有絶縁油の電気機械器具は新たに電路に施設してはならず、既設のものも一度取り外したら二度と施設できません。「流用・転用のため新たに施設できる」は明確な誤りです。

出題のポイント

目次

平成24年度 法規科目 A問題3:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成24年度 A問題3 問題文
平成24年度 法規科目 A問題3 問題文

電験3種 法規科目 【電気事業法】 平成24年度 A問題3

 次のaからcの文章は、電気設備に係る公害等の防止に関する記述の一部である。「電気事業法」並びに「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づき、適切なものと不適切なものの組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

a.電気事業法において、電気工作物の工事、維持及び運用を規制するのは、公共の安全を確保し、及び環境の保全を図るためである。

b.変電所、開閉所若しくはこれらに準ずる場所に設置する、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設(一定の燃焼能力以上のガスタービン及びディーゼル機関)から発生するばい煙の排出に関する規制については、電気設備技術基準など電気事業法の相当規定の定めるところによることとなっている。

c.電気機械器具であって、ポリ塩化ビフェニルを含有する絶縁油を使用するものは、新しく電路に施設してはならない。ただし、この規制が施行された時点で現に電路に施設されていたものは、一度取り外しても、それを流用、転用するため新たに電路に施設することができる。

abc
(1)適切適切適切
(2)適切適切不適切
(3)適切不適切不適切
(4)不適切適切適切
(5)不適切不適切適切

ポイント解説:PCB機器は「取り外したら終わり」

c 不適切(正解の決め手)ポリ塩化ビフェニル(PCB)を含有する絶縁油を使用する電気機械器具は、新たに電路に施設してはならないと定められています。規制施行時点で現に施設されていたものは、そのまま使い続けることは認められていますが、一度取り外したものを別の場所へ流用・転用して再び施設することはできません。取り外したPCB機器はPCB特別措置法に基づいて適正に処分する対象です。「流用、転用するため新たに電路に施設することができる」は明確な誤り。

a 適切:電気事業法第1条の目的規定には「公共の安全を確保し、及び環境の保全を図る」ことが掲げられています。電気工作物の工事・維持・運用の規制は、まさにこの2つを実現するための手段です。「環境の保全」も法の目的に含まれる点が意外と盲点になります。

b 適切:変電所・開閉所等に設置する非常用のガスタービン・ディーゼル機関などのばい煙発生施設については、大気汚染防止法ではなく電気事業法の相当規定(電気設備技術基準など)が適用されます。同じ規制を二重にかけないための適用除外の仕組みで、水質汚濁防止法や騒音規制法にも同様の考え方があります。よってa適切・b適切・c不適切=(2)

問題の解説

STEP1 c

PCB機器は取り外したら再施設不可→不適切。

STEP2 a

法1条の目的=公共の安全の確保+環境の保全→適切。

STEP3 b

電気工作物のばい煙規制は電気事業法側で行う(適用除外)→(2)。

答え:(2)

💡 覚え方
電気事業法第1条の目的=公共の安全の確保環境の保全(+電気事業の健全な発達)。電気工作物のばい煙・排水・騒音は電気事業法側の規定で規制(大気汚染防止法等は適用除外)。PCB含有絶縁油の電気機械器具は新設禁止、取り外したら再施設不可

⚠️ よくある間違い
「環境の保全」を法の目的から外さない。ばい煙規制を大気汚染防止法が直接かけると考えない——電気事業法の相当規定による。PCB機器の流用・転用は不可(既設のまま使い続けるのは可)。

まとめ

a適切(法1条の目的)
b適切(ばい煙規制は電気事業法側)
c不適切(PCB機器の再施設は不可)
答え(2)

▼あわせて解きたい関連問題
・事業用電気工作物の維持(電気事業法4):【法規】令和6年度上期 A問題1
・電気事業法の目的(電気事業法32):【法規】平成21年度 A問題1

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