電気設備技術基準の解釈69【電験3種 法規】接触防護は2.3m/2.5m・簡易は1.8m/2m・金属管=(3) 平成26年度 A問題7 完全解説

電験3種 法規科目 電気設備技術基準の解釈 平成26年度 A問題7 接触防護と簡易接触防護!4つの数字を覚える

今回は平成26年度 法規科目 A問題7接触防護措置及び簡易接触防護措置の用語の定義(電気設備技術基準の解釈第1条)に関する空欄補充問題です。2つの防護措置の高さの数値を正確に区別します。

覚える数値は「接触防護=屋内2.3m/屋外2.5m(手を伸ばしても触れない)」「簡易接触防護=屋内1.8m/屋外2m(容易に触れない)」。設備を収めるのは金属管等です。厳しい方が接触防護と押さえます。

目次

平成26年度 法規科目 A問題7:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成26年度 A問題7 問題文
平成26年度 法規科目 A問題7 問題文

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「平成26年度 第三種電気主任技術者試験」法規科目 A問題7

電験3種 法規科目 【電気設備技術基準の解釈】 平成26年度 A問題7

 次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における、接触防護措置及び簡易接触防護措置の用語の定義である。上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

a.「接触防護措置」とは、次のいずれかに適合するように施設することをいう。①設備を、屋内にあっては床上(ア)m以上、屋外にあっては地表上(イ)m以上の高さに、かつ、人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること。②設備に人が接近又は接触しないよう、さく、へい等を設け、又は設備を(ウ)に収める等の防護措置を施すこと。

b.「簡易接触防護措置」とは、次のいずれかに適合するように施設することをいう。①設備を、屋内にあっては床上(エ)m以上、屋外にあっては地表上(オ)m以上の高さに、かつ、人が通る場所から容易に触れることのない範囲に施設すること。②設備に人が接近又は接触しないよう、さく、へい等を設け、又は設備を(ウ)に収める等の防護措置を施すこと。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)2.32.5絶縁物1.72
(2)2.62.8不燃物1.92.4
(3)2.32.5金属管1.82
(4)2.62.8絶縁物1.92.4
(5)2.32.8金属管1.82.4
答え(ア)2.3・(イ)2.5・(ウ)金属管・(エ)1.8・(オ)2 = (3)

答えは(3):2.3m・2.5m・金属管・1.8m・2m

電気設備技術基準の解釈 第1条(用語の定義)

「接触防護措置」とは、次のいずれかに適合するように施設することをいう。/①設備を、屋内にあっては床上2.3m以上、屋外にあっては地表上2.5m以上の高さに、かつ、人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること/②設備に人が接近又は接触しないよう、さく、へい等を設け、又は設備を金属管に収める等の防護措置を施すこと。/「簡易接触防護措置」とは、屋内にあっては床上1.8m以上、屋外にあっては地表上2m以上の高さに、かつ、人が通る場所から容易に触れることのない範囲に施設すること等をいう。

解釈の全域で使われる用語なので、ここを外すと連鎖的に失点します。

2.3/2.5/1.8/2.0——この4つの数値は解釈のあちこちで参照されます

★2つの措置を1枚の表で

接触防護措置簡易接触防護措置
★屋内★★床上2.3m以上★★床上1.8m以上
★屋外★★地表上2.5m以上★★地表上2m以上
★触れ方の基準★★手を伸ばしても触れない★★容易に触れない

厳しいほうが「接触防護措置」——「簡易」が付くほうが緩いと覚えます。

屋外のほうが0.2m高い——脚立や踏み台を持ち込みやすい環境だからです。

★2.3mと1.8mの根拠

$$h + a \approx 1.7 + 0.6 = 2.3\,\mathrm{m}$$
身長hに腕を上げた分aを加えた高さ
手を伸ばしても届かない高さが2.3m
$$h \approx 1.8\,\mathrm{m}$$
手を上げずに立った状態で届く高さ
容易には触れない高さが1.8m

「手を伸ばしても」なら腕の長さを足す——だから2.3mです。

「容易に触れない」なら、普通に立った状態を基準にする——だから1.8mです。

言葉と数値が対応している——片方を覚えればもう片方も導けます

★高さ以外の方法

方法内容
★さく、へい等を設ける★★人が近づけないようにする
★金属管に収める★★設備そのものを覆う
★その他の防護措置★★同等の効果があるもの

高さで防ぐか、囲って防ぐか——条文は「次のいずれか」と選択を認めています

選択肢の「絶縁物」「不燃物」はダミー——条文は金属管と書いています

金属管なら接地もできるので、二重の効果があるのです。

★どの条文で使われるか

使われ方
★111条(高圧屋側電線路)★★ケーブルに接触防護措置
★165条(ライティングダクト)★★横向き施設には簡易接触防護措置
★143条(住宅の対地電圧)★★簡易接触防護措置を施す
★168条(高圧屋内配線)★★接触防護措置

定義条文なので、単独では地味ですが波及範囲が広い——だから第1条に置かれています

他の条文を読むときも、この定義が前提——最初に固めておく価値があります

解釈第1条の他の用語

用語定義のポイント
★使用電圧(公称電圧)★★電路を代表する線間電圧
★最大使用電圧★★公称電圧×1.15/1.1等
★電線★★強電流電気の伝送に使用する電気導体等
★弱電流電線★★弱電流電気の伝送に使用する電気導体等
★工作物★★人により加工された全ての物体

第1条は用語の定義がずらりと並ぶ条文です——そのまま空欄補充になります

読み飛ばしがちですが、出題率は高いのです。

「人が通る場所から」という限定

条文は「人が通る場所から手を伸ばしても」と書きます——人が立ち入らない場所は考えません

階段の途中やバルコニーからなら届く、という場合はそこも「人が通る場所」です。

高さだけでなく、位置関係も見る——実務では見落としやすい点です。

旧用語との対応

条文の言葉ダミー語違い
接触防護措置★★接触防護措置★旧「人が触れるおそれがないように施設」★★平成23年の改正で用語が整理された
簡易接触防護措置★★簡易接触防護措置★旧「人が容易に触れるおそれがないように施設」★★同上

古い参考書には旧表現が残っていることがあります——現行条文の用語で覚えます

試験は現行の条文で出題されます——最新の条文にあたるのが確実です。

屋内と屋外の0.2mの差

屋外は地面が不整地で、盛土や台があることもあります——基準面が動きやすいのです。

だから屋内より0.2m余裕をとる——2.3→2.5、1.8→2.0

この0.2mという差は、両方の措置で共通——覚え方の手がかりになります

高圧機械器具の施設(解釈21条)との関係

方法内容
★屋内で取扱者以外が立ち入らない場所に施設★★そのまま施設できる
★さく、へい等を設ける★★さくの高さと充電部までの距離の和が5m以上
★高さで防ぐ★★充電部の地表上の高さを4.5m以上(市街地外4m以上)

高圧機器では、接触防護措置よりさらに大きな距離が要求されます——2.3m/2.5mでは足りないのです。

低圧なら接触防護措置、高圧なら21条・38条——電圧で使い分けられています

数値をまとめて覚える

数値使われる場面
★1.8m★★簡易接触防護(屋内)/足場金具の高さ(53条)
★2.0m★★簡易接触防護(屋外)
★2.3m★★接触防護(屋内)
★2.5m★★接触防護(屋外)
★4.5m★★高圧機械器具の充電部の高さ(21条・市街地)

1.8/2.0/2.3/2.5/4.5——低いほうから並べると混乱しません

足場金具の1.8mが簡易接触防護(屋内)と同じ値——「手が届きにくい高さ」という共通の発想です。

⏱️ 本番での進め方
① 接触防護は屋内2.3m・屋外2.5m(手を伸ばしても触れない)。
② 簡易接触防護は屋内1.8m・屋外2m(容易に触れない)。
③ 代替手段はさく・へい等、又は金属管に収める
④ 屋外は屋内より0.2m高い——両方の措置で共通。

💡 覚え方
解釈1条=接触防護措置は屋内床上2.3m以上・屋外地表上2.5m以上で手を伸ばしても触れない範囲、又はさく・へい等を設けるか金属管に収める。簡易接触防護措置は屋内床上1.8m以上・屋外地表上2m以上で容易に触れない範囲、又は同様の防護措置。

⚠️ よくある間違い
「2.6m/2.8m」ではなく2.3m/2.5m「1.7m」「1.9m」ではなく1.8m(ウ)は「絶縁物」「不燃物」ではなく金属管

まとめ

接触防護 屋内(ア)床上2.3m以上
接触防護 屋外(イ)地表上2.5m以上
代替措置(ウ)さく・へい又は金属管に収める
簡易接触防護 屋内(エ)床上1.8m以上
簡易接触防護 屋外(オ)地表上2m以上
答え(3)

▼あわせて解きたい関連問題
・用語の定義(電気設備技術基準の解釈53):【法規】平成29年度 A問題6
・高圧屋側電線路を施設する場合(電気設備技術基準の解釈70):【法規】平成26年度 A問題9

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