電気施設管理20【電験3種 法規】地絡は自動的に遮断・変電所と動作協調!ケーブル長いなら地絡方向継電装置 平成18年度 A問題9 完全解説

電験3種 法規科目 電気施設管理 平成18年度 A問題9 地絡は自動で遮断する!変電所との協調も必要

今回は平成18年度 法規科目 A問題9高圧受電設備の地絡保護協調を扱う空欄補充問題です。地絡遮断装置の施設と、配電用変電所との協調のとり方が問われます。

ポイントは3つ。①地絡は自動的に遮断②配電用変電所の地絡保護装置と動作協調(動作時限を協議)③地絡遮断装置より負荷側の対地静電容量が大きいなら地絡方向継電装置を使う。

出題のポイント

目次

平成18年度 法規科目 A問題9:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 平成18年度 A問題9 問題文
平成18年度 法規科目 A問題9 問題文

電験3種 法規科目 【電気施設管理】 平成18年度 A問題9

 次のa〜dは、高圧受電設備の地絡保護協調に関する記述である。上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

(注)平成18年度は公式問題PDFが公表されていないため、電験王等の過去問データに基づいて問題文を再構成しています。

a.高圧電路に地絡が生じたとき、(ア)に電路を遮断するため、必要な箇所に地絡遮断装置を施設すること。

b.地絡遮断装置は、電気事業者の配電用変電所の地絡保護装置との(イ)をはかること。

c.地絡遮断装置の(ウ)整定にあたっては、電気事業者の配電用変電所の地絡保護装置との(イ)をはかるため、電気事業者と協議すること。

d.地絡遮断装置から(エ)の高圧電路における対地静電容量が大きい場合は、地絡方向継電装置を使用することが望ましい。

(ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)機械的動作協調感度電源側
(2)自動的短絡強度協調感度負荷側
(3)自動的動作協調動作時限負荷側
(4)機械的動作協調動作時限電源側
(5)機械的短絡強度協調動作時限負荷側

ポイント解説:自動遮断・動作協調・負荷側の静電容量

(ア)自動的:高圧電路に地絡が生じたら、自動的に電路を遮断する地絡遮断装置(GR付PAS等)を必要な箇所に施設します。人が手動で切るのでは間に合わないので自動的。「機械的」ではありません。

(イ)動作協調・(ウ)動作時限:需要家の地絡遮断装置は、上位の配電用変電所の地絡保護装置と動作協調をとる必要があります。具体的には需要家側が先に、速く動作するよう動作時限(時間)を整定し、配電用変電所側が動く前に事故点を切り離します。この動作時限の整定は電力会社との協議が必要。「短絡強度協調」「感度」ではなく動作協調・動作時限です。

(エ)負荷側:地絡遮断装置から見て負荷側(需要家構内側)の高圧ケーブルが長く、対地静電容量が大きい場合、構外事故(もらい事故)で充電電流が流れて無方向性の地絡継電器が不必要動作してしまいます。これを防ぐため地絡方向継電装置(DGR)を使い、零相電圧との位相で方向を判別します。よって(ア)自動的・(イ)動作協調・(ウ)動作時限・(エ)負荷側で(3)

問題の解説

STEP1 (ア)

地絡は自動的に遮断(地絡遮断装置を施設)

STEP2 (イ)(ウ)

配電用変電所と動作協調→動作時限を整定・協議

STEP3 (エ)

負荷側の対地静電容量が大きい→地絡方向継電装置 →(3)

答え:(3)

💡 覚え方
高圧の地絡保護協調=①地絡は自動的に遮断(地絡遮断装置)、②配電用変電所の地絡保護装置と動作協調(需要家が先に速く=動作時限を整定・電力会社と協議)、③負荷側の対地静電容量が大きい(ケーブルが長い)なら地絡方向継電装置(DGR)で不必要動作(もらい事故での動作)を防ぐ。

⚠️ よくある間違い
(ア)は自動的(機械的ではない)。(イ)は動作協調(短絡強度協調ではない、地絡の話)。(ウ)は動作時限(感度ではなく時間の協調)。(エ)は負荷側(構内ケーブル側の静電容量が問題)。

まとめ

(ア)自動的(に遮断)
(イ)動作協調(変電所と)
(ウ)動作時限(を整定・協議)
(エ)負荷側(の対地静電容量)
大容量時の対策地絡方向継電装置(DGR)
答え(3)

▼あわせて解きたい関連問題
・1線地絡電流と地絡保護協調(電気施設管理16):【法規】平成23年度 B問題13
・高圧受電設備の保護協調(電気施設管理8):【法規】令和3年度 A問題10

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