技術基準の計算13【電験3種 法規】低圧幹線は1.25倍と1.1倍!過電流遮断器は3IM+IHと2.5Icの小さいほう 令和1年度 B問題11 完全解説

電験3種 法規科目【技術基準の計算】令和1年度 B問題11 (a)96・109・109=(3)/(b)200・220・220=(2)

今回は令和1年度 法規科目 B問題11電気使用場所の低圧幹線の施設の計算問題です。解釈第148条の2組の場合分けを正確に使えるかが問われます。

覚える式は4本。許容電流はIM≦IHなら IM+IH/IM>IHで IM≦50A なら 1.25IM+IH/IM>50A なら 1.1IM+IH。過電流遮断器は3IM+IH と 2.5IC‘ の小さいほうです。

出題のポイント

目次

令和1年度 法規科目 B問題11:問題文と選択肢

まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 法規科目 配電 令和1年度 B問題11 問題文
令和1年度 法規科目 B問題11 問題文

電験3種 法規科目 【技術基準の計算】 令和1年度 B問題11

 電気使用場所の低圧幹線の施設について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし、需要率、力率等による修正はしないものとする。

 (a) 一つの低圧幹線によって電気を供給される電動機等の定格電流の合計値IM[A]と、他の電気使用機械器具の定格電流の合計値IH[A]に対し、当該低圧幹線に用いる電線に必要な許容電流IC[A]を求める。

 (b) 低圧幹線に電動機等が接続される場合における、当該低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の最大値IB[A]を求める。

(a) 図の表は、一つの低圧幹線によって電気を供給される電動機又はこれに類する起動電流が大きい電気機械器具(以下「電動機等」という。)の定格電流の合計値IM[A]と、他の電気使用機械器具の定格電流の合計値IH[A]を示したものである。また、「電気設備技術基準の解釈」に基づき、当該低圧幹線に用いる電線に必要な許容電流は、同表に示すICの値[A]以上でなければならない。表中の空白箇所(ア)、(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)
(1)96109101
(2)96108109
(3)96109109
(4)108108109
(5)108109101

(b) 図の表は、低圧幹線に電動機等が接続される場合における電動機等の定格電流の合計値IM[A]と、他の電気使用機械器具の定格電流の合計値IH[A]と、これらに電気を供給する一つの低圧幹線に用いる電線の許容電流IC‘[A]と、当該低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の最大値IB[A]を示したものである。表中の空白箇所(エ)、(オ)及び(カ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

(エ)(オ)(カ)
(1)200200220
(2)200220220
(3)200220240
(4)220220240
(5)220200240
令和1年度 B問題11(a) 低圧幹線に必要な許容電流の表
令和1年度 B問題11(a) 低圧幹線に必要な許容電流の表
令和1年度 B問題11(b) 過電流遮断器の定格電流の最大値の表
令和1年度 B問題11(b) 過電流遮断器の定格電流の最大値の表

ポイント解説:許容電流は3通り、遮断器は「小さいほう」

(a) 許容電流の3つの場合分け:解釈第148条によれば、低圧幹線に必要な許容電流IC
 ① IM ≦ IH …… IC ≧ IM+IH
 ② IM > IH かつ IM ≦ 50A …… IC ≧ 1.25IM+IH
 ③ IM > IH かつ IM > 50A …… IC ≧ 1.1IM+IH
電動機は起動電流が大きいので、電動機の割合が多いほど余裕(1.25倍・1.1倍)を見る、という趣旨です。50Aを超えると倍率が1.1に下がるのは、大型機ほど起動電流の相対的な影響が小さいためと理解できます。

(a) 表を埋める
 (ア) IM=48, IH=48IM≦IH(等号を含む)なので①:48+48=96
 (イ) IM=49, IH=47 → IM>IH かつ 49≦50 なので②:1.25×49+47=108.25 → 109
 (ウ) IM=50, IH=4650は「50A以下」に含まれるので②:1.25×50+46=108.5 → 109
いずれも「以上」なので切り上げ。よって(a)は(3)(ウ)で50Aを「超える」と誤読すると1.1×50+46=101(選択肢(1)(5))になってしまいます。

(b) 過電流遮断器は2つの上限の小さいほう:同条により、過電流遮断器の定格電流は
 IB ≦ 3IM+IH、かつIB ≦ 2.5IC
——つまり両者の小さいほうが最大値です。IC‘=88Aなので2.5×88=220Aが常に効きます。
 (エ) 3×60+20=200 vs 220 → 200
 (オ) 3×70+10=220 vs 220 → 220
 (カ) 3×80+0=240 vs 220 → 220
よって(b)は(2)(カ)で240を選ぶのが最頻出の誤答——電線の許容電流による上限(2.5IC‘)を忘れないことが肝心です。

問題の解説

STEP1 (a)場合分け

IM≦IH → IM+IH/IM>IHでIM≦50A → 1.25IM+IH/IM>50A → 1.1IM+IH

STEP2 (a)計算

(ア)48+48=96/(イ)1.25×49+47=108.25→109/(ウ)1.25×50+46=108.5→109 →(3)

STEP3 (b)小さいほう

IB≦3IM+IH かつ IB≦2.5Ic’(=220A)

(エ)min(200,220)=200/(オ)min(220,220)=220/(カ)min(240,220)=220 →(2)

答え:(a)-(3),(b)-(2)

💡 覚え方
低圧幹線(解釈148条)=許容電流 IM≦IH:IM+IH/IM>IHでIM≦50A:1.25IM+IH/IM>50A:1.1IM+IH。過電流遮断器=3IM+IH と 2.5IC‘ の小さいほう

⚠️ よくある間違い
「50A以下」に50Aは含まれる(1.25倍を使う)。許容電流は「以上」なので切り上げ。過電流遮断器で2.5IC‘の上限を忘れない——3IM+IHだけで答えると(カ)が240になる。

まとめ

(ア)IM=48≦IH=48 → 96
(イ)1.25×49+47=108.25 → 109
(ウ)1.25×50+46=108.5 → 109(50Aは1.25倍側)
(エ)min(3×60+20, 2.5×88)=min(200,220)=200
(オ)min(220, 220)=220
(カ)min(240, 220)=220 →(2)

▼あわせて解きたい関連問題
・電気使用場所の配線の計算(技術基準の計算16):【法規】平成29年度 B問題11
・過電流からの保護対策(電技省令13):【法規】令和5年度上期 A問題3

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次