同じ単相変圧器を、3台のΔ-Δ結線と4台によるV-V結線2組で使った場合の容量を比べます。台数の合計だけで判断せず、結線ごとの三相容量を求めます。
問題文と選択肢|【電験3種】令和8年度上期 機械 問9

問題文
問9 定格容量100 kV・Aの単相変圧器3台をΔ-Δ結線した1組の三相変圧器として使用可能な容量をPΔ[kV・A]とする。これに対して,同一仕様の単相変圧器1台を追加し,V-V結線の三相変圧器を2組並列運転で使用する場合の合計容量をP[kV・A]とする。このとき,PΔに対するPの比である\(\frac{P}{P_\Delta}\)の値について,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
出典:電気技術者試験センター・公式問題PDF/公式解答PDF
解答・解説
解答
(3)1.15
- STEP13台のΔ-Δ結線の容量を求める単相容量100 kV・A × 3台
- STEP2V-V結線1組と2組の容量を求める1組は√3S、2組は2√3S
- STEP32組の合計をΔ結線の容量で割る346.41 ÷ 300 ≒ 1.15

STEP1|3台のΔ-Δ結線の容量を求める
単相変圧器1台の定格容量をS=100 kV・Aとします。Δ結線では3台がそれぞれ定格容量まで受け持てるため、三相容量は3Sです。
Δ-Δ結線の容量
\[P_\Delta=3S=3\times100=300\ \mathrm{kV\cdot A}\]
ここで求めるのは有効電力kWではなく、皮相電力で表した設備容量kV・Aです。

STEP2|V-V結線1組と2組の容量を求める
V-V結線では、変圧器をつないだ枝の電流が線電流に等しくなります。1台の定格容量S=VLILに対して、三相容量は√3VLILなので、1組で√3Sです。
V-V結線1組の容量
\[P_{V,1}=\sqrt3 V_LI_L=\sqrt3 S\]
2組を並列運転し、同じ仕様の変圧器で均等に分担するので、合計は2倍になります。
V-V結線2組の合計
\[P=2\sqrt3S=2\sqrt3\times100\]\[\simeq346.41\ \mathrm{kV\cdot A}\]
単相変圧器は合計4台ですが、三相容量を単純に4×100=400 kV・Aとはできません。V-V結線1組の容量は2Sではなく√3Sです。

STEP3|2組の合計をΔ結線の容量で割る
求める比は、新しい構成の合計Pを、元のΔ-Δ結線の容量PΔで割ったものです。
容量の比
\[\frac{P}{P_\Delta}=\frac{2\sqrt3S}{3S}=\frac{2\sqrt3}{3}\]\[\simeq1.1547\]
最も近い選択肢は(3)1.15。
1台追加して2組のV-V結線にすると、使える三相容量は約15.5%増えます。
最後に、3つだけ確認
Δ-Δ結線3台の容量は3S。
V-V結線1組は√3S、2組なら2√3S。
今回の比は2√3/3≒1.15。

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