今回は平成23年度 電力科目 A問題5を解説します。太陽光発電のエネルギー変換の仕組みを、化石燃料による発電と対比しながら空欄を埋める問題です。
太陽電池の正体は半導体(pn接合の光電効果)。燃やさないので排気ガスを出さず、数千万年の環境変化の積み重ねで生じた資源=化石燃料を消費しません。文章の対比構造を読めば言葉が自然に決まります。
出題のポイント

平成23年度 電力科目 A問題5:問題文と選択肢
まずは、実際の試験問題を確認してみましょう。

電験3種 電力科目 【新エネルギー】 平成23年度 A問題5
太陽光発電は、(ア)を用いて、光のもつエネルギーを電気に変換している。エネルギー変換時には、(イ)のように(ウ)を出さない。
すなわち、(イ)による発電では、数千万年から数億年間の太陽エネルギーの照射や、地殻における変化等で優れた燃焼特性になった燃料を電気エネルギーに変換しているが、太陽光発電では変換効率は低いものの、光を電気エネルギーへ瞬時に変換しており長年にわたる(エ)の積み重ねにより生じた資源を消費しない。そのため環境への影響は小さい。上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして、最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
(ア) (イ) (ウ) (エ) (1) 半導体 化石燃料 排気ガス 環境変化 (2) 半導体 原子燃料 放射線 大気の対流 (3) 半導体 化石燃料 放射線 大気の対流 (4) タービン 化石燃料 廃熱 大気の対流 (5) タービン 原子燃料 排気ガス 環境変化
ポイント解説:半導体・化石燃料・排気ガス・環境変化——対比構造で読む
(ア):太陽電池は半導体のpn接合に光を当てると起電力が生じる光電効果(光起電力効果)を利用する。タービンのような回転機械は使わない——ここで(4)(5)が切れる。
(イ)(ウ)(エ):本文の後半が(イ)のヒント。「数千万年から数億年間の太陽エネルギーの照射や地殻の変化で優れた燃焼特性になった燃料」——これは化石燃料の成り立ちそのもの。化石燃料は「燃焼」させるので排気ガスを出すが、太陽光発電は出さない。そして化石燃料は「長年にわたる環境変化の積み重ねにより生じた資源」であり、太陽光発電はそれを消費しない。よって(ア)半導体・(イ)化石燃料・(ウ)排気ガス・(エ)環境変化で答えは(1)。
問題の解説
STEP1 (ア)
太陽電池=半導体の光電効果(タービンは使わない)。
STEP2 (イ)
「数千万年〜数億年の照射・地殻の変化で燃焼特性になった燃料」=化石燃料。
STEP3 (ウ)(エ)
化石燃料のように排気ガスを出さず、環境変化の積み重ねで生じた資源を消費しない→(1)。
答え:(1)
💡 覚え方
太陽光発電の本質:**半導体(pn接合)の光電効果**で光→電気を**瞬時に**変換(回転機・燃焼なし)。対比される化石燃料=数千万年〜数億年の**環境変化**の積み重ねで生じた資源=燃焼で**排気ガス**を出す。変換効率は低い(7〜20%・sn14)が環境への影響は小さい。太陽光の空欄問題はR02(構成)・H25(効率と設置)・H23(本質の対比)と角度を変えて3回出題。
⚠️ よくある間違い
(ア)は半導体(タービンではない——太陽「熱」発電と混同しない)。(イ)は化石燃料(原子燃料は「燃焼特性」という表現に合わない)。(ウ)排気ガス(放射線は原子力の話)。(エ)環境変化(大気の対流ではない)。
まとめ
| (ア) | 半導体の光電効果で光→電気 |
| (イ) | 数千万年の照射と地殻変化で生じた燃料=化石燃料 |
| (ウ) | 燃焼しないので排気ガスを出さない |
| (エ) | 環境変化の積み重ねで生じた資源を消費しない |
| 答え | (1) |
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