法規科目の勉強でだれもがぶつかるのが「数字の壁」です。接地抵抗、電線の高さ、離隔距離、試験電圧——バラバラに丸暗記しようとすると必ず溢れます。コツは数字を1個ずつではなく「グループの表」で覚えること。この記事では、当サイトが法規312問を解説する中で「これだけは繰り返し問われる」と確認できた頻出数字を、覚えやすい形に整理します。
※本記事は学習用の整理です。条文の正確な文言・最新の改正内容は、必ず原典(電気設備技術基準・解釈など)で確認してください。
目次
① 電圧区分——すべての土台
| 区分 | 交流 | 直流 |
|---|---|---|
| 低圧 | 600V以下 | 750V以下 |
| 高圧 | 600V超〜7,000V以下 | 750V超〜7,000V以下 |
| 特別高圧 | 7,000V超 | 7,000V超 |
「交流600・直流750・境界7000」。この3つの数字は法規全体で何度も前提になるので、最初に固めてください。直流のほうが少し大きい(600→750)と覚えると混同しません。
② 接地工事——A・B・C・Dの4点セット
| 種類 | 対象 | 接地抵抗値 |
|---|---|---|
| A種 | 高圧・特別高圧の機器 | 10Ω以下 |
| B種 | 変圧器の低圧側(混触対策) | 150/300/600 ÷ 1線地絡電流 |
| C種 | 300Vを超える低圧 | 10Ω以下(条件により500Ω) |
| D種 | 300V以下の低圧 | 100Ω以下(条件により500Ω) |
- B種の分子は遮断なし150・1〜2秒で300・1秒以内で600。遮断が速いほど大きな値(=緩い条件)が許される、と理由で覚える
- C種・D種の500Ωへの緩和条件は0.5秒以内に動作する漏電遮断器の施設
- 「AとCが10Ω」「Dが100Ω」——CとDの境目は300V
B種接地の計算問題は繰り返し出題される定番です。詳しい計算手順はB種接地抵抗の計算を一度で覚えるで解説しています。
③ 高さ・離隔——場所とセットで覚える
| 場所・条件 | 数字 |
|---|---|
| 道路を横断する架空電線の高さ | 路面上6m以上 |
| 鉄道・軌道を横断 | レール面上5.5m以上 |
| 横断歩道橋の上(低圧/高圧) | 3m/3.5m以上 |
| 高圧架空引込線(危険表示ありなどの緩和時) | 地表上3.5m以上 |
| 昇塔防止(足場金具の高さ) | 地表上1.8m以上 |
| アークを生じる器具と可燃物の離隔(高圧/特別高圧) | 1m/2m以上 |
高さ系は「大きいものの下ほど高く」とイメージで整理できます。道路(トラックが通る)6m>鉄道5.5m>歩道橋の上3〜3.5m。1.8mと2mや、2.3mと2.5mのような紛らわしいペアは、並べて一緒に覚えるのが鉄則です。
④ 絶縁耐力試験——倍率と時間
| 条件 | 試験電圧 |
|---|---|
| 最大使用電圧7,000V以下 | 最大使用電圧×1.5倍(下限500V) |
| 7,000V超(一般的な場合) | 最大使用電圧×1.25倍(下限10,500V) |
| ケーブルを直流で試験 | 上記交流試験電圧の2倍 |
| 印加時間 | 連続10分間 |
計算問題ではまず「最大使用電圧=公称電圧×1.15/1.1」を作ってから倍率を掛けます。この2段構えを体で覚えれば、絶縁耐力の計算は得点源になります。
⑤ その他、単発で問われる数字
- 低圧電線路の漏えい電流:最大供給電流の1/2,000以下
- 電気さくの漏電遮断器:15mA・0.1秒(30V以上の電源時)
- 接地を省略できる漏電遮断器:15mA・0.1秒——電気さくと同じ数字
- 維持すべき電圧:100Vは101±6V、200Vは202±20V
覚え方の3原則
- 理由とセットで覚える——「遮断が速いほどB種は緩い」「トラックが通るから道路は6m」。理由がある数字は忘れない
- 紛らわしいペアは並べて覚える——1.5倍と1.25倍、1.8mと2m、600Vと750V。単独で覚えると本番で入れ替わる
- 計算問題で使う——B種接地や絶縁耐力は、数字を「使う」練習をした瞬間に暗記が終わる
まとめ
法規の数字は膨大に見えますが、実際に繰り返し問われるのは今回整理した5グループが中心です。表を眺める→理由を言えるか自問する→計算問題で使う、の3段階で、直前期には「見れば思い出せる」状態を作りましょう。

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